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エピファニー、コンタクトセンター向けCRM製品『サービス E.6』を発表

2002年07月23日 23時19分更新

文● 編集部 田口敏之

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エピファニー・ソフトウェア(株)は、コンタクトセンター向けCRM製品『サービス E.6』の出荷を9月中に開始すると発表した。価格は9月に発表する。

サービス E.6の操作画面
サービス E.6の操作画面

サービス E.6はコンタクトセンター向けCRM製品で、ウェブやEメール、電話、チャット、ファクスなどのあらゆる顧客接点をサポートし、これを経由してエージェントが顧客と対応しながらビジネスを進める機能などを提供する。併せて、顧客自身がウェブサイトにログインし、問題をナレッジセンターやFAQを検索・参照することによって解決するためのセルフサービスポータルサイトを構築する機能なども提供する。

スマートシリーズの製品構成
スマートシリーズの製品構成

同製品は、従来製品の『インサイト E.6』や『マーケティング E.6』などの“分析系”CRMソフトに対して、“実行系”CRMソフトと位置づけられている。これら従来製品との連携によって、コンタクトセンターのサービスエージェントが、顧客に対するサポートを行なうのと同時に、適切なサービスや提案も行なえるようになるという。また、これによってコンタクトセンターが、“コストセンター(利益を生まない部門)”から、“プロフィットセンター(利益を生む部門)”になるとしている。

ユーザー情報の表示
顧客とのコンタクトの際に表示する顧客情報。顧客ごとに詳細な情報を記録しておける

提供する主な機能として、顧客との接点をモニタリングし、優良顧客をVIP待遇で接客するための自動転送機能や、顧客とのコミュニケーションの内容をリアルタイムで分析し、サービスエージェントが次に取るべき対応を表示する機能などがある。また、1問1答式のダイアログによるナビゲート機能によって、顧客がポータルサイト上においてセルフサービスで問題を解決する手助けをするほか、エージェントのサポート業務を補助できる。さらに、エージェントと顧客が、同じインターネット画面も見ながら説明を行なえる“コ・ブラウジング”機能を提供する。ビジネスプロセスフレームワークによって、ビジネスプロセスの最適化も行なえる。操作はウェブブラウザーから行なえ、DHTMLとActive Pathにより、利用する機能のみを表示して利用できる。またJ2EEベースアーキテクチャーを利用しているため、導入とメンテナンスを比較的容易に行なえるという。

サポート
顧客によって提案できるサービスやサポートの表示も行なえる

動作環境は以下の通り。サーバーOSはWindows 2000、Solaris、hp-ux、AIXに対応。データベースはSQL ServerおよびOracle、DB2に対応する。クライアントパソコンは、Internet ExplorerあるいはNetscape Navigatorを搭載したパソコンを利用する。J2EEアプリケーションサーバーは、Weblogic、Websphereに対応する。

代表取締役社長の生駒芳樹氏
代表取締役社長の生駒芳樹氏

発表会において、代表取締役社長の生駒芳樹氏は「今回発表する製品によって、分析系から実行系まで、CRM製品をスイートとして提供できるようになった。エピファニーのスマートシリーズは、4つのCRM製品から構成されている」

『インサイト E.6』は、社内に点在している顧客関係の情報をシングルビューの視点から閲覧し、分析して問題点を浮き彫りにするレポーティングツール。『マーケティング E.6』は、インサイトで分析された結果に基づいてセグメンテーションを行ない、セグメントごとにキャンペーンを企画し、その実施と結果の分析をトータルにサポートするマーケティングツール。『リアルタイム』は分析エンジンで、分析した結果を各ソフトに反映させることができる。また、2003年の1月から3月ごろに『セールス E.6』を提供する予定。これは、事実の把握や単純な報告機能などにとどまっていたSFA(Sales Force Automation:営業支援システム)とは一線を画し、現場の営業のセールス活動を直接支援するための機能を提供する」

「今回発表のサービス E.6で、我々がユーザーに対して提供できるバリューは、大きく分けて3つある。1つ目は、J2EEアーキテクチャーをべースにしていることによって、導入や拡張の容易に行なえること。2つ目は、コンタクトセンターを経由して顧客対応履歴を蓄積でき、それを管理集約することによって、企業のマーケティング部門やセールス部門など複数の組織による一貫したサービスを、シームレスなプロセスで提供できること。そして3つ目は、分析系から実行系まで、すべての領域にわたってCRM環境を提供できること」

「今後、マーケティング分野における成功をベースにして、実行系の分野に参入していく計画。弊社としてもCRMの分野は大きな領域を占めているので、これからますます成長が期待できると考えている」と述べた。

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