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オニックス、企業ポータル構築ソフト『日本語版 Onyx Partner Portal 3.0』を発表

2002年07月18日 23時48分更新

文● 編集部 田口敏之

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オニックス・ソフトウェア(株)(以下オニックス)は17日、企業ポータルサイト構築ソフト『日本語版 Onyx Partner Portal 3.0』(以下OPP 3.0)ならびに顧客向けポータルサイト構築ソフト『日本語版 Onyx Customer Portal 3.0』(以下OCP 3.0)の販売を7月末に開始すると発表した。価格は31日に発表する。

『日本語版 Onyx Partner Portal 3.0』
『日本語版 Onyx Partner Portal 3.0』

OPP 3.0は、Unicode対応により各国語に対応する、100%ウェブベースの企業ポータルサイトを構築できるPRM(Partner Relationship Management)ソフト。製品やサービスを代理店などの間接販売チャネル(ビジネスパートナー)を通じて販売している企業向けの製品。同社の社内向けポータルサイト構築ソフト『Onyx Enployee Portal 3.0』(以下OEP 3.0)と連携でき、両企業ポータルサイト間でデータベースを共有して、双方向のデータ交換と更新を行ない、OPP 3.0を通してビジネスパートナーが作成、保存したデータをOEP 3.0側に反映できる。これにより、販売元の企業は、ビジネスパートナーの営業の第一線の情報を把握でき、直接・間接販売両方の取引情報を効率良く管理できるという。

OPP 3.0の利用形態と機能
OPP 3.0の利用形態と機能

また、営業部門だけでなく、サービス、サポート部門においてもビジネスパートナーとの共同作業が可能で、パートナーからの情報を基に、スムーズな顧客対応を行なったり、顧客とのサービス契約内容を確認するなど、レベルの高い顧客サービスを提供できるとしている。

OCP 3.0は、顧客・エンドユーザー向けに、企業ポータルサイトを構築できるCRM(Custmer Relationship Management)ソフト。OPP 3.0と同様、100%ウェブベースでUnicodeに対応した企業ポータルサイトを構築できる。主な機能として、ウェブを通じたコンタクト時に、顧客自身の属性情報を登録してもらうことにより、新規顧客として自動的にデータベースの顧客ファイルに登録できる“自動顧客登録機能”や、ウェブを通じて問い合わせを受け付け、回答を行なえる機能“Eサービス機能”、およびOCP 3.0を通じて顧客にアンケートを依頼し、オンラインで回答を記入してもらう仕組み“アンケート管理”などを提供する。

OCP 3.0を用いて顧客とオンラインでやり取りを行なうことによって、企業は顧客情報を獲得できるとともに、顧客との関係強化や、ターゲットを絞った効率的なマーケティング活動を行なえるという。例えば、ウェブ上の販売サイトにOCP 3.0を組み込むことにより、顧客がウェブ上で購買を行なった際に、顧客の情報をリアルタイムでデータベースに反映できる。これにより、企業はインターネットを介した24時間体勢のeマーケティングおよびeサービスの提供を行なえるという。また、OEP 3.0との併用により、顧客とのやりとりの情報を、マーケティング、セールス、サービスなどの各部門へ迅速に伝達でき、スピーディーで制度の高い企業活動を行なえるとしている。

フライ氏
米オニックス・ソフトウェア社CEOのブレント・フライ氏

発表会には、米オニックス・ソフトウェア社CEOのブレント・フライ(Brent Frei)氏が出席し、スピーチを行なった。同氏は「オニックスのCRM製品は広範囲に渡る顧客を獲得し、各業種を熟知している。他のCRMベンダーに対する優位性は以下の2点。1つはアプローチの仕方で、他社に比べ24ヵ月先のアーキテクチャーを提供している。もう1つは短期間での導入と、早期投資回収が可能であること。アナリストは、オニックスの製品は短期間での導入が可能で、操作が容易であり、かつ購入しやすい価格であると述べ、マーケットが求めている製品を提供していると評価している」

CRMの発展段階とオニックスの強み
CRMの発展段階とオニックスの強み

「今後の経営者にとって“顧客”が最優先の課題となり、CRMの重要性が増すだろう。企業におけるCRMは、4つの段階を経て発展する。第1はeメールやスケジュールなどといった、単機能ベースでCRMを導入する段階。大企業は組織が複雑なので、初期導入段階ではこのようになる。第2は部門ベースで導入する段階で、ビジネスプロセスなどの共有により、初めて効率を追求できる。第3段階は多部門に導入する段階で、事業目標やビジネスプロセスを共有して相互関係を持つことにより、導入の効果が生まれてくる。セールスとカスタマーサービスとが密に連携するといったようなシナリオが想定できる。そして最終段階では、1つのCRMを全社的に共有する。どのようなビジネスの場面でも、同じサービスや情報を顧客に提供できる。顧客と密な関係を持つことにより、新規顧客の開拓のほか、既存顧客ともビジネスを拡大できる」

「オニックスはこの第4段階に力点を置いている。全社的にCRMを共有することにより、企業は1つの顔をもってビジネスを行なえるようになる。つまり、自社内だけでなく他社とも連携してサービスや製品を提供できるようになる。現状で、多くの企業におけるCRMは、2つの分野で使われている。1つはマーケットやセールスなどといった日々の事業における利用。もう1つはCRMをベースにしたウェブサービス。私は今後、CRMは後者で活用されていくと確信している。不況の時期を乗り切るだけでなく、景気好転の際の自社のポジショニングを戦略的に確立するために、顧客へのサービスと囲い込みが極めて重要となるだろう」と語った。

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