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デジタルパサージュ、インターネット英会話サービス“Speak@home”を発表

2002年07月12日 00時53分更新

文● 編集部 田口敏之

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(株)デジタルパサージュは11日、日本電気(株)およびNECインターチャネル(株)と共同開発した、インターネット英会話サービス“Speak@home(スピーク アット ホーム)”の提供を、同日付けで開始すると発表した。

Speak@home
3つのサービスを連携させる“Speak@home”

Speak@homeは、“アバタタウン”“クラスレッスン”“ホームスタディ”という3つのサービスを連携させ、レッスンだけでなく英会話を実際に身につけるための“実践”の場を提供するインターネット英会話サービス。

アバタタウン
音声チャットを行なえるアバタタウン

“アバタタウン”は、ウェブ上に構築した仮想の街に、自分の分身となるキャラクター“アバタ”を介してアクセスし、音声によるチャットを利用できるサービス。具体的には、斜め上から見下ろすような形(クォータービュー)で表示されるアバタタウンの中で、アバタを操作して他のユーザーのアバタに接触し、音声や文字によるチャットを行なうというもの。無料で利用できるため、世界中のユーザーと、英語やそれ以外の言語によるコミュニケーションを行なえる。アバタタウンは“ルーム”という、16人まで同時にアクセス可能なチャットルームによって構成されている。それぞれのルームには映画や料理、時事問題などのテーマが設けられており、共通の話題で楽しむこともできるという。

オフライン
オフラインでは、音声認識ロボットとの会話により学習を行なえる

アバタタウンは、オフラインで利用することもできる。オフライン専用の機能として、他のアバタの代わりとなる、ユーザーの音声を認識するロボットとの会話により、実生活と同様、相手や場所に応じた英会話の実践練習が行なえる。また、ネイティブスピーカーの講師と一緒に参加するレッスンの場も用意している。レッスンはトピックごとにオープンするので、興味のあるテーマで英会話を楽しみながら、場面やテーマに合った表現について学習できるとしている。

クラスレッスン
クラスレッスン

“クラスレッスン”は、ネイティブスピーカーの講師と、1~4人までの生徒(マンツーマンも可能)とで行なう、インターネット音声チャットを利用した少人数レッスン。学習者はレベル別に、都合の良い日時に合わせてレッスンを受講できる。講師はムービーや音声のほか、ホワイトボードや文字によるチャットなどを利用してレッスンを行なう。

“ホームスタディ”は、ウェブ上の自己学習サイト。文法、発音、語彙など、英会話の基礎となる力を体系的に習得できるという。TOEIC等に焦点を当てた専門カリキュラムも用意している。また、ユーザーごとに“Myページ”というポータルサイトを用意しており、学習履歴を参照できるようになっている。また、Myページからアバタタウン、クラスレッスンへのアクセスを行なえる。

このほかオプショナルコースとして、TOEIC受験を目指すユーザー向けに、“TOEICテスト コース別ゼミ”を用意している。コースは“めざせ! 470点コース”“めざせ! 600点コース”“めざせ! 730点コース”の3つを用意しており、各コースに応じた攻略法、練習問題、模擬試験などを、電子メールで週4回、16週にわたって提供するとしている。

これらのコンテンツは、NECが開発した英会話レッスン用の音声コーデック技術により、ダイヤルアップ接続などのナローバンドユーザーでも、すべてのサービスを利用できるようになっている。

Speak@homeの各種のサービスはポイント制で、利用者が購入したポイントを消化することで利用できる(アバタタウンは無料で利用できる)。サービス提供価格は1万6600円から。同価格には、入会金2000円と、レッスン開始に必要なスターターキットの費用を含んでいる。

スターターキットの必要動作環境は、CPUがPentium II-266MHz以上、64MB以上のメモリー、OSはWindows 95/98/98 SE/Me/XPに対応する。

デジタルパサージュ代表取締役社長の猿橋泉氏
デジタルパサージュ代表取締役社長の猿橋泉氏

発表会で、デジタルパサージュ代表取締役社長の猿橋泉氏は、同サービスと他社のウェブベーストレーニングとの違いについて述べた。同氏は「勉強を継続するためには、学習者の努力が必要。また英会話を学習したとしても、実際のリアルな会話は難しいし、その機会もないので、どの程度習得したのかを把握しづらい」と述べ、「Speak@homeの特徴は、相手になる人が実際にいること、そして、常に自分を待っている人がいるということ。アバタタウンに至っては、海外の人との出会いがある。ウェブ上の街の中で実際に会話をすることもできるので、世界とのつながりを実感できるはず」と語った。

また同氏は、今後の展開について「英会話にとどまるサービスではないので、英語圏に向けた日本語学習サービスや、語学サービス以外のサービスも提供していきたい。簡単な事例ではあるが、案として考えているのは、アバタタウンの中に実際の街を置くこと。仕組みとしてはそう難しいことではない。例えば原宿、例えばロサンゼルスを提供してみる。英語を勉強している日本人が、英語圏の人に原宿を案内することができるし、逆にロサンゼルスを案内してもらうこともできる。互いに教えあうことによって交流することができる。また、eコマースの機能をアバタタウンに追加することも難しくない。このようにしてSpeak@homeは、英会話だけにとどまらない総合的なコミュニケーションの入り口に成り得るであろうと思う」と述べた。

NECインターチャネル代表取締役社長の黒川湛氏
NECインターチャネル代表取締役社長の黒川湛氏

NECインターチャネル代表取締役社長の黒川湛氏は「弊社はパソコンやゲーム関連事業から派生する、コンテンツの企画・制作・製造・流通を一貫してプロデュースしている。今後教育ソフトやコンテンツを事業の柱にすべくユーザーにリサーチを行なったところ、親は子どもに英語とコンピューターについて学ばせたいと思っていることが分かった。そこで、英会話事業での実績とノウハウを持っているデジタルパサージュとパートナーシップを組み、弊社の持っている音声コーデック技術やサーバーシステムなどの技術を提供して、同サービスを開発した。コンテンツとネットワークを融合させ、情報プロデュースカンパニーとして、業界の発展と社会に貢献していきたい」と語った。

デジタルパサージュは同サービスを、個人や英会話学校などを対象に販売し、初年度3万人の会員獲得を目指すという。

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