「G4MX420D-T」。InnoVISION製品と同じくファンレス仕様 |
InnoVISIONが公然とDDR SDRAM搭載のGeForce4 MX420カードを投入してきたのに続き、MSIからもNvidiaが発表している仕様とは異なり、VRAMチップにSDRAMではなくDDR SDRAMを採用したGeForce4 MX420カード「G4MX420D-T」(型番:MS-8878)が登場した。
7日の記事で、GeForce4 MX420がDDR SDRAMと組み合わされる理由について某有名ベンダ関係者のコメントを引用しているが、Nvidiaとの関係が親密なMSIがこの仕様の製品を投入してきたことで、いよいよGeForce4 MX420のDDR化は間違いないだろう。SDRAMモデルがすぐにフェイドアウトするかどうかは不明だが、メモリチップのコストがほとんど変わらない以上、今後登場するGeForce4 MX420カードはことごとくメモリ帯域幅が従来より大きく引き上げられることになりそうだ。
Samsung製128Mbit DDR SDRAMチップ“K4D28163HD-TC50”が4枚で64MB。メモリはカードの表裏に2枚ずつ |
そのメモリ帯域幅は、台湾MSIのウェブサイトによると5.3GB/秒。これは166MHz駆動のSDRAMを搭載する“公式”GeForce4 MX420のメモリ帯域幅である2.7GB/秒のほぼ倍で、計算するとメモリクロックは163MHz(DDR 326MHz)となる。実際にはInnoVISION製品と同様、5ns品のメモリをVRAMとして搭載しているため、保証外ながらオーバークロック動作させればGeForce4 MX440とまったく同じ6.4GB/秒のメモリ帯域幅を得られる可能性があるのは大きな魅力だ。価格はクレバリー1号店とWonderCityで1万480円、TSUKUMO eX.で1万979円と、今回もSDRAM搭載版とほとんど売価は変わらないため、人気を集めるのは間違いない。
パッケージと同梱ソフト。G4MX420D-TではSDRAM搭載モデルの従来製品「G4MX420-T」と同様、同梱ソフトはソフトDVDプレーヤ「MSI DVD」と、ゲームソフトは「Aquanox」と7本のデモパックの合計3枚となっている |
なおインターフェイスはD-Sub15ピンとSビデオ出力、コンポジットビデオ出力。カードデザインはLow Profileに対応しそうなのだが、なぜかパッケージには標準で取り付けられているAGPブラケットとまったく同じブラケットをもうひとつ同梱している。初回ロットにおいてLow Profile対応ブラケットを同梱し間違えたのではないかと判断できそうではあるものの、詳細は不明だ。
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