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【秋葉原迷宮探検レポート】変わりゆく秋葉原ラジオ会館と変わらない東京ラジオデパート

2002年05月02日 21時01分更新

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 ギャラリーというだけあって、店内に入ると膨大な量のフィギュアがディスプレイされている。オマケ付きのお菓子類も各種販売されており、お目当てのチョコエッグもすぐに見付かった。しかし、いくら原型の製造元とはいえ中身を明示してチョコエッグを販売しても良いものだろうか? いや、そんなハズはない。  実は、ここではフィギュアのトレードが可能だったのだ。フィギュア本体を組み立て、付属の説明書とともに異なる3種のモデルを透明のビニール袋に入れて持参すると、任意のモデル一つと交換してくれるというシステムになっているらしい。レジの裏に大量のフィギュアがストックしてあり、店員さんにお願いするとこの中から好きなものと交換をしてくれる。全種類のフィギュアを集めようと大量のチョコエッグを食べると、非常に高い確率で同じモノが幾つも集まってしまうわけで、このダブったフィギュアとお目当てのフィギュアを交換して貰えるというわけなのだ。交換比率は3:1なので、お店側には大量のフィギュアがストックされ、実に合理的なシステムである。しかし、さすがに初期のモデルは稀少で全種類が「必ず」揃うというワケではないようだ。

トレード用のフィギュアレジの後ろにひっそりと置かれた引出や段ボール箱の中にはトレード用のフィギュアがぎっしり。チョコエッグ以外のフィギュアでもトレード可能なものがあった
管理されたトレード用のフィギュア
透明ビニールに入れられ整然と管理されたトレード用のフィギュア。この中にあるものなら交換してもらうことができる

 筆者が店内を観てまわるうちにも、熱心そうなコレクター(もちろん大人)が、ショーウインドーを覗きながら熱い会話を交わしていた。「これちょっと色が違うんじゃない? 」とか「またカタツムリが出たらイヤだなぁ」とか、かなり気合の入った人が多い。そんなチョコエッグだが、原型製作を担当する海洋堂と製造元のフルタ製菓の契約が今年9月で切れるというニュースが流れたことから、製造が終了してしまうのではとファンの間で心配されていた。結局、新たにタカラとの業務提携が決まり「チョコQ」として新シリーズの製造が継続されることとなったのはファンの皆様ならご存知だろう。もともとチョコエッグ用に用意されていた「日本の動物シリーズ第6弾」と「ペット動物シリーズ第3弾」もチョコQとして復活する。そのため店内には9月発売予定のチョコQの告知が掲示されていた。実際これほど大人が関心を示すお菓子のニュースというのも他に無いだろう。本来お菓子であるチョコエッグのオマケの存続に焦点を絞ったニュースばかりなのも面白い。そもそもチョコエッグファンの皆さんはチョコが目当てというわけではないだろうから、当然といえば当然なのだが…。

 その他の模型付きお菓子類や完成品の美少女フィギュアなども大量に展示・販売されており、店内はフィギュアの博物館といったような趣である。以前はこのお店もガレージキットなどが主力商品だったが、ここ最近のチョコエッグ人気で商品構成にも大幅な変化があったようだ。代りに周辺にはアニメ系のガレージキットやフィギュア、トレーディングカードなどを販売する店舗が多数開店しており、もはやラジ館にラジオ関係のお店などほとんど存在しない。ラジオ会館全体がこういった店舗の集団となるのもそう遠くない将来のことかも知れない。

「ワールド・タンク・ミュージアム」 TVアニメ「エバンゲリオン」のフィギュア コミック「北斗の拳」をモチーフにしたフィギュア
タカラとの業務提携第1弾商品「ワールド・タンク・ミュージアム」。石の形をしたストーンチョコに戦車が付属する模型付き菓子社会現象とまでいわれたTVアニメ「エバンゲリオン」のフィギュア。根強い人気が…コミック「北斗の拳」をモチーフにしたフィギュア。10年以上も前の漫画だが、こちらも根強い人気
いわゆる美少女ものフィギュア 「深海生物コレクション」

海洋堂ギャラリー
東京都千代田区外神田1丁目15番16号
ラジオ会館4F

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