USB2.0接続の内蔵リムーバブルケースという、ありそうでなかった製品「U2-MDK1PCI」がラトックシステムから登場した。インターフェイスにUSB2.0を採用するリムーバブルケースはこれがはじめて。内蔵型のドライブ関連製品でUSB2.0接続の製品としては、玄人志向製のCD-RWドライブに続く製品だ。同社製のLow Profile対応USB2.0インターフェイスカード「REX-PCIU2」を同梱しているのが特徴。
カートリッジは同社製の従来製品と互換性があるお馴染みのもので、リムーバブルケース側の外部接続インターフェイスはUSB2.0の標準タイプB。標準タイプAへの変換ケーブルも付属している。HDDの規格としてはUltra ATA/133、Big Driveに対応しており、理論上の転送速度はUSB2.0のHighSpeedモードである480Mbps(およそUltra ATA/66程度)で、同社実測値では18MB/秒となっている。電源は一般的なペリフェラル用4ピンコネクタから取る仕様だ。
パッケージ裏面に記載された主な仕様 | インターフェイスと電源端子 |
実際に接続してみる |
ユニークなのは、同梱のREX-PCIU2が用意する専用コネクタとU2-MDK1を接続するために、外部×2、内部×1のメスコネクタを引き出せるケーブル&ブラケットが付属していること。このケーブル&ブラケットを利用すれば、REX-PCIU2とU2-MDK1を接続したうえで、さらにUSB2.0コネクタをケース背面へ2つ引き出せるわけだ。いささか強引ではあるものの、PC内部に向けてUSB端子を持たないラトックシステムズ製のUSB2.0カードの仕様を逆手に取ったアイディア品と言えるだろう。ただし、ブラケットはLow Profileに対応していないため、Low Profile環境でこのケーブル&ブラケットは基本的にリムーバブルケース用接続ケーブルとしてしか利用できないのは注意が必要かもしれない。
価格はコムサテライト3号店で1万2500円。USB2.0によりホットプラグが可能となったことで、リムーバブルカセットの出し入れをスマートに行いたいといったニーズにも応えられるため、内蔵リムーバブルケースとして新たな需要を生み出しそうだ。なお、コムサテライト3号店によれば、内蔵リムーバブルケース単品「U2-MDK1」も近日中に登場する見込み。すでにUSB2.0環境を構築している人にとってはこちらの方がいいだろう。なお、U2-MDK1でもU2-MDK1PCIと同じく専用ケーブル&ブラケットを同梱予定となっている。
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