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“ROBODEX2002”開幕――人ごみ覚悟で行け!

2002年03月28日 23時22分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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人間共存型ロボットを一堂に集めた博覧会“ROBODEX2002”が28日開幕した。一般公開初日となる本日は、春休み期間中ということもあり、平日にも関わらず老若男女さまざまな人たちが多数来場した。

メインステージ
“ROBODEX2002”のメインステージである“メガステージ”で行なわれたソニー(株)のロボット『SDR-4X』と『AIBO』のデモ。写真左側の観客席は600人収容できるがそれでも人が入りきらず立ち見客が続出。写真には写っていないが、実はこの右側に立ち見の人たちがごまんといる
ホンダブース
本田技研工業(株)のブース。ステージでは『ASIMO』のデモが行なわれてる(はず)。でも人が多すぎて見えない
ソニーブース
ソニーのブース。ステージでは『SDR-4X』が歌っている(はず)。でも人が多すぎて見えない

バンダイのロボット“BNシリーズ”最新作

(株)バンダイは27日付けで、カメラを搭載したネットワークロボット『BN-8(仮称)』を試作したと発表、ROBODEX2002で展示、デモを行なっている。BN-8は、これまで『ネットボーグ(NET-BORG)』という仮称で開発が進められてきたロボット。本体にカメラとウェブカメラサーバー、無線LAN(IEEE 802.11b準拠)を搭載しており、カメラがとらえた映像をインターネット経由で遠隔地のパソコンに伝送、ウェブブラウザー画面(Internet Explorer 5.0以降またはNetscape Navigator 4.7以降)で確認できる。

BN-8
バンダイのネットワークロボット『BN-8(仮称)』。無線LAN経由でパソコンから遠隔操作可能

BN-8はキャタピラ走行による移動(前進/後進/左旋回/右旋回/停止)が可能で、パソコンから遠隔操作できる。前後進速度は毎秒20cm、旋回速度は毎秒10度。本体サイズは幅280×奥行き260×高さ410mm、重量は4kg(オプションバッテリー装着時6kg)。駆動時間は1.5時間(オプションバッテリー装着時で6時間)。同社は、BN-8の使用用途として、テーマパークやショールームなどにBN-8を用意し、自宅のパソコンからロボットの視点で楽しむといったことを想定しているという。

BN-8とお姉さん
BN-8のデモ。BN-8のカメラがとらえた映像(この場合はお姉さん)がネットワーク経由でパソコン画面に表示されている
パソコン画面
パソコン画面。ウェブブラウザーを利用してBN-8の視点を確認できる

働くロボット『HRP-2P』

独立行政法人の産業技術総合研究所は、人間型ロボット『HRP-2P(プロトタイプ)』を展示している。HRP-2Pは、経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構が1998年から5ヵ年計画で実施している“人間協調・共存型ロボットシステムの研究開発(HRP:Humanoid Robotics Project)”の一環として、川田工業(株)が、(株)安川電機、清水建設(株)、産業技術総合研究所と共同で開発した人間型ロボット。

HRP-2P働く人間型ロボット『HRP-2P』。人間と共同作業を行なえることを目標に研究開発されたもの

本体サイズは、高さ154×幅60×厚み34cm、重量58kg。自由度は首部2自由度、腕部7自由度×2、腰部2自由度、脚部6自由度×2の計30自由度。歩行速度は時速2km、ハンド把持力は片腕で2kgf。関節軸にインクリメンタルエンコーダーを、頭部にカメラ×3台をそれぞれ内蔵し、振動ジャイロセンサーと加速度センサー、フォースセンサーを搭載する。電源はNiMHバッテリー。

机運びデモ机を持ち運ぶというデモ。どうやら自分ひとり(1体?)では持ち上げられないようだが、“人間との共同作業”により無事机を移動させることに成功

産業技術総合研究所は、2002年度上半期に最終成果モデル『HRP-2』を開発するとしており、不整地歩行や転倒制御、転倒回復技術の実現、および屋外共同作業への応用を目指すという。なお、HRP-2の外観デザインはアニメ『機動警察パトレイバー』のメカニックデザインなどでおなじみの出渕裕氏が担当する。

出渕デザイン
右側が出渕裕氏による最終成果モデル『HRP-2』のデザイン画 (C)2002 Yutaka Izubuchi & AIST

さまざまなロボットグッズも販売

ASIMO SHOP
ここにも人だかりが! 『ASIMO』のグッズを販売する“ASIMO SHOP”。さすがに並んでまで買う気力はございませんでした
ロボット時計ロボットをかたどった“ロボット時計”。会場に設置されたカフェコーナー内の“WISDAM”にて3000円で販売

ROBODEX2002は28日から31日まで、パシフィコ横浜で開催される。親子連れはもちろん、ロボット好きならひとりで行っても楽しめること請け合い。でもデートに誘う場合は相手の趣味嗜好を考えたほうがいいぞ!

Qtaro
桑本の今回のお気にはソニーの『Q.taro』かな~。人の体温を感知してころころ近づいてくるところがかわいい。直径17cmで重量は約1kg

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