DV編集ソフトとIEEE1394カードをセットにしたアイ・オー・データ機器の「GV-DVC」シリーズの最新版「GV-DVC3/PCI」が登場した。今回は新たに、D-VHSデッキと接続してのMPEG2キャプチャ機能が実装されている。
DVからMPEG1/2&WMVへの
リアルタイムエンコードが可能
GV-DVC3/PCIのカード自体は、同社の「1394-PCI2」と同等のもの。ホスト側から電源供給が行える6ピンコネクタを外部2/内部1の計3ポート装備し、Low Profile PCIにも対応している。 |
GV-DVC3/PCIのカード自体は、同社のIEEE1394カード「1394-PCI2」と同等のもので、Low Profile PCI対応である以外に特に際立った特徴はない。むしろ注目すべきは、付属ソフト「DVworks 3.0」の存在だ。DVworksでは、DV機器のコントロールやDVテープからのキャプチャ/書き戻しはもちろん、フレーム単位で範囲指定してのバッチキャプチャや、参照型AVIコーデック「GigaAVI」を利用した2GB超の長時間キャプチャなどをサポートしている。
参照型AVIは、AVIファイル自体はインデックスの役目を果たしているだけなので、これだけを削除しても映像ファイルがHDDに残ったままになってしまう。「GigaAVIファイル削除」ツールを使うと、指定したAVIファイルを参照している映像ファイルも同時に削除することができる。 |
最新のDVworks 3.0では、新たにDVテープの映像をリアルタイムにMPEG1/2またはWMV形式へエンコードしながらキャプチャできるようになった。その際、CPUパワーが不足してリアルタイムエンコードが続けられなくなると、他社の従来のソフトではキャプチャを中断してしまうが、DVworks 3.0は「オートバッファリングエンコード」という機能でこれを回避している。
例えば、5分のDVデータのMPEG2リアルタイムエンコード中に、残り1分でCPUの処理が追い付かなくなった場合、その1分間の映像は自動的にHDDの空きスペースへDV形式のまま一時保存を始める。そして、5分間すべてを取り込み終わってから、バッファしておいた最後の1分のエンコードを行ってMPEG2ファイルを完成させるのだ。この仕組みによって、CPUパワーを最大限に引き出して最短時間でキャプチャできるようになっている。
とはいえ、やはりDVからMPEG2へのリアルタイムキャプチャには一定以上のマシンパワーが必要で、CPUにはPentiumIII-550MHz以上が必須(同-1GHz以上を推奨)とされている。
このほかの新機能として、IEEE1394ポートに2台のDV機器を繋いでダビングの制御が可能になったことも挙げられるが、今回特に注目したいのは、D-VHSデッキからのMPEG2ストリームキャプチャ機能の搭載だ。