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インターワイズ、eラーニングソフトの新バージョン『Interwise ECP 日本語版』を発表

2001年11月21日 18時49分更新

文● 編集部 田口敏之

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インターワイズ(株)は20日、双方向の音声対話機能やアプリケーションの共有機能などを利用できるeラーニングソフト『Interwise ECP(インターワイズ イーシーピー) 日本語版』を発表した。発売は2002年1月15日の予定。

同製品は、5月に発表した製品『日本語版 Interwise Millenium(インターワイズミレニアム)』の新バージョン。eラーニングを実施する企業あるいは団体が『Interwise ECP』専用のサーバーを用意して、講師側のパソコンに『モデレータ』、受講者側のパソコンに『パティシパント』というクライアントソフト(※1)をインストールすることによって、インターネットを通じて“Virtual Classroom”(バーチャルクラスルーム:仮想教室)を開設し、双方向・同期型のコミュニケーションを行なえる。『Interwise ECP』の「ECP」は“Enterprise Communication Platform”の略で、学習の用途だけに限らず、企業内外で発生するコミュニケーションのニーズに対応できるという。

※1 クライアントソフトは、前バージョンでは講師側は『インストラクタ』、受講者側は『スチューデント』という名称だった

具体的には、『モデレータ』を使用する権限を持っている講師が授業、あるいは会議やセミナーなどといったイベントを開催し、『パティシパント』を持つ受講者が複数集まってくるという形となる。イベントの形態によっては、複数の『モデレータ』対複数の『パティシパント』といった構成も可能となっており、その場合は、最初にイベントを企図した者が“マスターモデレータ”として、講師の責任と権限を持ち、ほかの『モデレータ』の優先権の順序をつけられる。

同製品は社内イントラネットだけでも利用できるが、インターネットに接続している一般家庭の受講者も、eラーニングを実施している企業や団体からIDを購入するなどして参加権を得れば、『パティシパント』をダウンロードして受講者になることも可能となっている。

こちらは『モデレータ』。講師が画面にチェックを入れると……
こちらは『モデレータ』。画面にチェックを入れると……
チェックが『パティシパント』の画面に反映される
チェックが『パティシパント』の画面に反映される

双方向・同期型というところに同製品の特徴がある。『モデレータ』でプレゼンテーションソフト(PowerPoint)やワープロソフト(Word)、表計算ソフト(Excel)などのファイルを開くと、『パティシパント』側のパソコンで同じ内容のウィンドウが開く。これは『モデレータ』側から送られてくるデータを、受信した『パティシパント』が判別し、パソコンに同じソフトがインストールされているかどうかをチェックするというもの。たとえばPowerPointのファイルが送られてきた場合、『パティシパント』側のパソコンに、PowerPointあるいはPowerPoint Viewerがインストールされていれば、そのままアニメーションなども含めたデータを表示することができ、またインストールされていなくても、自動的にデータを画像データ(JPEG)に変換して表示できる。また、講師が、『モデレータ』内の共有ホワイトボードにマウスで枠を書いたりチェックマークを入れたりすると、リアルタイムで『パティシパント』の共有ホワイトボードに反映できるようになっている。

ExcelやPowerPointの画面も同期できる
ExcelやPowerPointの画面も同期できる
『モデレータ』側が、あるいは発言権を与えられた『パティシパント』側がExcelのグラフの数値を変更すると、開催中のイベントに接続しているすべてのパソコンに、結果が即座に反映される
『モデレータ』側が、あるいは発言権を与えられた『パティシパント』側がExcelのグラフの数値を変更すると、開催中のイベントに接続しているすべてのパソコンに、結果が即座に反映される

『モデレータ』の画面の下部には、接続している受講者の状態(挙手・指名・離籍など)がアイコンで表示される。受講者に対して質問を送ってその回答結果を集計したり、受講者に発言を促したり、挙手した受講者に発言権を与えたりすることができる。

単数あるいは複数の質問を送ることができる。右下に集計結果を表示している
単数あるいは複数の質問を送ることができる。右下に集計結果を表示している
接続している受講者の状態(挙手・指名・離席等)を表示できる
接続している受講者の状態(挙手・指名・離席等)を表示できる

VoIP(Voice over IP)による双方向での音声通話も行なえるほか、USBカメラを接続して、『モデレータ』『パティシパント』の双方から映像をストリーミング送信できる。行なったコミュニケーションの議事録は、自動的にサーバーあるいは『モデレータ』のパソコンで記録して、再利用や編集などを行なえる。自動記録は、イベントの主催者である講師の判断で、『モデレータ』から禁止することも可能。

今回のバージョンでは、上記のような従来からの機能に加えて、利用する人数ごとにコミュニケーションモードを5段階に分けたほか、会議・イベントの予定確認や、会議を開催する通知などを行なえるポータルサイト“ICC(Interwise Communication Center:インターワイズ コミュニケーション センタ)”を提供している。

“ICC”の画面。中央に予定が表示される(画像は英語版)
“ICC”の画面。中央に予定が表示される(画像は英語版)

コミュニケーションモードは、個別相談やカウンセリングなど1対1で利用する“iメンタリング”、会議やブレーンストーミングなど20人程度で利用する“iミーティング”、トレーニングや部門全体会議など100人程度で利用する“iクラス”、セミナーや新製品発表会など1000人程度で利用する“iセミナー”、インターネット放送やライブ、ニュース配信など1万人程度で利用する“iキャスト”の5つに分かれている。中でも特徴的なのは“iミーティング”で、議長や主導者を置かず、コミュニケーションを『パティシパント』同士で行なえる。通常、講師が一人一人に発言権を与えていくのに対し、“iミーティング”では接続しているユーザーは全て対等の立場に置かれ、発言したいユーザーは、コントロール(Ctrl)キーを押して発言権を得ることによって発言する。また、発言者の映像をストリーミング送信でき、接続しているユーザーの映像は、最大5名分まで表示できるようになっている。

USBカメラを接続して、発言者などの映像をストリーミング送信できる
USBカメラを接続して、発言者などの映像をストリーミング送信できる

“ICC”は、『Interwise ECP』を導入した企業・団体内で、権限(ID)を与えられたユーザーが利用できるウェブサイト。個人IDとパスワードによって個人用のページにログオンし、開催を予定しているイベントの一覧表示や、参加可能なイベントへの参加、過去に実施されたイベントの記録へのアクセスが行なえる。またイベント開催の設定ができ、その通知を、自動的に対象となる参加者へ電子メールで送信できるほか、設定した予定や入ってきた予定を、Outlookのカレンダーと同期できる。また、Outlook側でイベントや会議の予定を立てて、ICCと同期することも可能。同期できるソフトは、現在はOutlookのみとなっている。

同社代表取締役の堀内匡氏同社代表取締役の堀内匡氏

同社代表取締役の堀内匡氏は、「従来の“Web Based Training(WBT)”は緊張感に欠け退屈であるばかりか、忙しい人は結局勉強せず、また教材を作成する手間が非常にかかってしまう。同製品を導入することによって、遠隔地から教師の指導のもとで集合教育を行なえる。また、教材の作成もパワーポイントの資料を利用することによって、既存の資産を有効活用できる。さらに、会議やトレーニングのための出張にかかるコストや時間を削減でき、インターネット回線を利用していることから電話代の節約にもつながる」と述べた。

同製品が動作するサーバーの環境は、250人から600人程度までの利用者を想定した場合、以下の通り。OSにはWindows 2000 Server(SP2)とMS SQL Server 7.0(SP3)、550MHz以上のデュアル構成のCPU(1GHz以上推奨)、512MB以上のメモリー(1GB以上推奨)、15GB以上のHDD(25GB以上推奨)。また、TCP/IPによるネットワーク環境と、3つ以上のIPアドレスが必要となっている。

クライアントソフトの対応OSは、Windows 98/Me/NT4.0/2000/XP。動作環境は『モデレータ』の場合、330MHz以上のCPU(600MHz以上推奨)、128MB以上のメモリーと、インストール時に7MB、教材配信時に100MB以上のHDDの空き領域、および解像度1024×768ドット以上の表示が可能なディスプレーが必要となっている。『パティシパント』の場合は、233MHz以上のCPU(330MHz以上推奨)、64MB以上のメモリー(128MB以上推奨)、インストール時に5MB、教材配信時に100MBのHDDの空き領域、および解像度800×600ドット以上の表示が可能なディスプレーが必要となっている。両製品とも、サウンドカードとヘッドセットマイク、またInternet Explorer 4.0以上が必要。回線速度は、通常33.6kbps以上、ビデオ使用時に64kbps以上が必要となっている。

現時点ではWindows上でしか動作しないが、今後LinuxやMacintoshなどのプラットフォームにも対応していく予定だという。また今回のバージョンより、行なったコミュニケーションの過程(議事録)を“Windows Media”形式のファイルに変換する機能を備えているため、会議などの記録を、Windows Media Playerを搭載したPDAや、Macintoshでも閲覧できるという。

販売は、パートナー企業を経由して行なわれる。販売形態は、システムインテグレーションを含めたライセンス販売および、ASP(Application Service Provider)での提供となる。価格は個別に対応する。現時点でのパートナー企業は、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株)、日商エレクトロニクス(株)、(株)理経で、今後さらに増やしていくという。また、NTTコミュニケーションズの“e-Lesson square紹介サイト”において、『Interwise ECP』の実践例を参照できる。

同社では、営業目標として年内までに50社への導入を目指し、また2002年度中には200社以上への導入を見込んでいる。

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