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NECとマイクロソフト、包括的提携関係の確立を発表――発表会にはゲイツ会長も

2001年10月16日 20時21分更新

文● 編集部 佐々木千之、写真 田口敏之

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日本電気(株)と米マイクロソフト社、マイクロソフト(株)は16日、都内で記者発表会を開催し、サーバー製品の開発、SIのサポート、インターネットサービスの各分野において、戦略的な提携を行なうと発表した。

握手する日本電気の西垣社長とマイクロソフトのゲイツ会長
笑顔で握手する日本電気の西垣社長とマイクロソフトのゲイツ会長

日本電気はこれまでもこれらの分野において、事業部/社内カンパニーレベルで、マイクロソフト(日/米含む)と協業を行なっていた。今回の発表はそれらの協業を拡大し、IT関連事業における戦略的な提携関係としたもの。

発表会には、来日中の米マイクロソフトのビル・ゲイツ(Bill Gates)会長兼チーフ・ソフトウェア・アーキテクト、日本電気の西垣浩司代表取締役社長、マイクロソフトの阿多親市代表取締役社長らが出席した。

日本電気は初めて提携した大手日本企業だというゲイツ会長
日本電気は初めて提携した大手日本企業だというゲイツ会長

ゲイツ会長は「マイクロソフトが最初に提携した大手日本企業はNECだった。PC-8001のプロトタイプを我々の小さなオフィスに持ってきて、私もNECのエンジニアと一緒に日夜仕事をし、これによって日本のパソコン産業は爆発的に拡大した」とかつての思い出を交えて挨拶した。

「マイクロソフトの.NET戦略は、ユーザーにとってもっとデバイスを使いやすくしようというもの。パソコン、電話、PDA、テレビなどの間で簡単に情報共有できるようにと考えている」として、ポケットPCやタブレットPCの領域において協力していくと述べた。

ハイエンドエンタープライズサーバーの領域においても「両社の提携関係を進めて、Windowsベースのサーバーを最も強力なサーバーに仕立てて、メインフレームやUNIXサーバーよりも、遙かにパワーのあるものを提供していきたいと考えている」という。

そして「両社はお互いに補完しあうスキルを持っている。こういう発表ができることを嬉しく思う」と挨拶を締めくくった。

日本電気西垣社長「この提携がIT市場、経済状況の活性化につながれば」という
日本電気西垣社長「この提携がIT市場、経済状況の活性化につながれば」という

続いて挨拶した日本電気の西垣社長は「景気が後退局面にあるが、国内IT分野においてはなお堅調な伸びが期待できると考えている。IT市場の活性化に向けた具体的な取り組みとして、マイクロソフトとの提携関係を強化、拡大することにした。'97年8月から、マイクロソフトと企業向けサーバーについて協業し『EXPRESS5800』を国内ナンバー1として育てている。また'99年11月にはIA-64の16wayサーバーを試作し、このサーバー上で64bit Windowsを世界に先駆けて安定動作させるなどしてきた」とマイクロソフトとの緊密な関係をアピールした。

そして「このたびNECが有する優れたコンピューター技術を中心に、SIサービス力、インターネットサービス力とマイクロソフトが有するソフトウェア技術力、強力な製品、サービス力を連携させていただいて、提携していくことはたいへん有意義だと考えている。ぜひこの提携を成功させ、IT市場、ひいては経済状況の活性化に繋がることを期待したい」とまとめた。

マイクロソフト阿多社長
マイクロソフト阿多社長

西垣社長に続いて、マイクロソフトの阿多社長が提携の具体的内容に触れ「(サーバー製品の開発、SIのサポート、インターネットサービスの)3分野の協業が有機的につながっていくことで、マイクロソフトの提唱する.NET、NECの目指す“iSociety”の世界が、より実現に近づく」と述べた。

日本電気とマイクロソフトの協業概要図
日本電気とマイクロソフトの協業概要図

最後に日本電気、NECソリューションズ執行役員の小林一彦常務が、具体的な提携の詳細について説明した。内容は以下の通り。

高性能・高可用性・高信頼性を実現したプラットフォーム製品の開発協業
NECの次世代64bitサーバー(512CPU)“AsAmA(あさま:開発コード名)”と64bit対応Windows .NET Serverの組み合わせにおける共同検証。AsAmA上での複数の論理サーバー機能強化の検証。省スペース/省電力サーバー“ブレードサーバー”の、マイクロソフトのアプライアンス製品、アプリケーションサーバー製品との組み合わせに関する共同検証。NECのストレージ製品『iStorage(アイストレージ)』について、IPベースのSAN(Storage Area Network)の評価・検証。無停止型のPCサーバー“フォールト・トレラント・サーバー”への取り組みを共同で推進する。
SIサポート分野での協業
Windows Server、Windows .NET Serverをベースとしたサービスや製品の提供を一貫して行なう。ITコンサルティングやシステム構築支援を行なうためNEC内部に“Windows SI Support Center”、NECソフト(株)、NECシステムテクノロジー(株)内に“Windows Solution Center”を置く。これらのセンターでは、Windows Server、Windows .NET Serverを使った大規模システム構築の方法論や技術情報を共有する。NECのミドルウェアとマイクロソフト製品の連携ソリューションを共同開発する。
インターネットサービス分野での協業
NECがデータセンターを活用して、アプリケーションサーバーやネットワークの状態監視/障害対応などを提供するハウジング/ホスティングサービスで、マイクロソフトの協力によってWindows(.NET)ベースの運用サービスを拡充する。

今回の発表は、基本的にこれまでの日本電気とマイクロソフトの協力関係を強化したものであり、特に目新しい内容はなかった。日本電気としては、ゲイツ会長の来日を機に、最もマイクロソフトと緊密な協力関係にある日本企業であることをアピールする狙いと見られる。

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