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オートデスク、3Dデザインツール『Autodesk Inventor 5』発表

2001年09月18日 21時41分更新

文● 編集部 中西祥智

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オートデスク(株)は18日、3Dデザインツール『Autodesk Inventor 5』を発表した。10月に発売する予定。

『Autodesk Inventor 5』
『Autodesk Inventor 5』

Inventor 5は、機械類の設計を行なう3次元CADソフトウェア。同日の記者発表会で、志賀徹也代表取締役社長は「昨年(2000年)5月に出荷を開始したInventor 2、そのあとのInventor 4(3はスキップ)に続く製品になる。Inventor 2は“まだ赤ん坊”だったが、今回のInvenor 5は“青年”レベル、それもかなり力を持った青年になった」と説明した。もっとも、取締役製造ソリューション本部本部長の川口亨氏は、「私はある程度成熟した大人だと思う」と語った。

志賀徹也代表取締役社長
志賀徹也代表取締役社長
取締役製造ソリューション本部本部長の川口亨氏
取締役製造ソリューション本部本部長の川口亨氏

製品説明を行なったインダストリーマーケティング部の盛田栄部長によると、Inventor 5は前バージョンに比べて「使いやすさ、大規模なアーカイブを扱う効率性、ブロードバンドのインフラを生かしたチーム設計」といったことを重点的に、200項目にわたる機能強化・改善を行ったという。また、2DのCADソフトを使用している顧客が現状でもまだ数多くおり、Inventor 5によって3D環境への移行を促進することを、同社は狙っている。

インダストリーマーケティング部の盛田栄部長
インダストリーマーケティング部の盛田栄部長

具体的には、APIを強化し、またVBA(Visual Basic for Applications)を搭載して、ユーザーやパートナー企業が独自のソフトやソリューションを作成・構築しやすくなったこと、アセンブリーの操作性を向上し、ドラッグ&ドロップだけでほとんどの組み立て操作が可能になったこと、機構シミュレーションを強化してカムなどの複雑な動きを表現可能になったことなどを、盛田氏は列挙した。

デザインを重視する分野向けには、IGES(Initial Graphics Exchange Specification)、SAT、DWG形式のファイル経由で、ほかのデザインツールのデータの取り込みをサポートし、また、テクスチャーマッピングを透過させることにも対応する。

オイルダンパーの断面図
オイルダンパーの断面図

なお、盛田氏の言う「2Dソフトから3Dソフトへの移行を支援する」ために、今回新たにDXF形式のファイルをサポートする。DXFは元々同社の2D設計ソフト『AutoCAD』向けのファイル形式だが、実質的に業界標準となっている。AutoCADのバイナリファイル形式であるDWGも引き続きサポートする。

また、従来は無償で提供していたビューワー『Volo View Express』にマークアップ、計測、印刷機能などを追加した製品『Volo View 2』も合わせて発表した。価格はオープンプライスで、11月に発売する。無償のビューワーも『Volo View Express 2』として提供するという。

Inventor 5の価格は98万円で、最新版へのアップグレードを行なうソフトウェアメンテナンスプログラムが年間12万円となっている。

記者発表会ではそのほかに、Inventor 5の実際の導入事例として、IRoDA(国際ロボットデザイン委員会)代表の松井龍哉氏らが開発中のロボット『Posy(ポージー)』を披露した。

『Posy』
『Posy』歩く、というよりは車輪で滑るように動く

松井氏によると、Posyは3歳の女の子をイメージして開発中。Inventorによって、2ヵ月でここまで開発したという。松井氏は、デザイナーたちの中でコストマネージメントやプロジェクトマネージメントなど、設計・開発プロセスの効率化がよく議論されていることを紹介した。そして、それらは「どういう人々とどの言語を使うか、そしてどのソフトを使うか」にかかっており、「コストやクオリティーは、使用するソフトの質によって違ってくる」ことを紹介した。

Inventor上で設計中のPosy
Inventor上で設計中のPosy
赤い玉の動きに沿って動く
顔と右手の前の赤い玉の動きに合わせて、体が動く

そして、IRoDAではデザインを決定したあとで中のメカニズムを設計するという手法を採っており、通常はアセンブリする段階で無理が出てデザイナーとエンジニアが衝突することが多いが、Inventorではそういった問題が発生しないという。松井氏は、Inventorでは「機械の設計だけでなく、デザインも行なえる」と賞賛した。

IRoDA代表の松井龍哉氏
IRoDA代表の松井龍哉氏

志賀社長は、同社が国内で対前年比8%の成長を続けており、ソフトウェア産業の中では比較的健闘しているとの認識を示した。また、このあと年末までは新製品を続々発表し、モバイル関係の商品も、今後発売する予定だという。

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