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日本HP、インクジェットプリンター/スキャナー/コピー複合機を発表

2001年09月12日 19時42分更新

文● 編集部 佐々木千之

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日本ヒューレット・パッカード(株)は12日、カラーインクジェットプリンター、スキャナー、コピーの機能を持ったインクジェット複合機『hp psc 750』を発表した。価格は5万9800円で10月13日発売予定。

『hp psc 750』
『hp psc 750』

psc 750は、同社のインクジェットプリンター『hp deskjet 955』相当のプリントエンジンを備えており、印刷可能な最大解像度は2400×1200dpi、インク滴は最小で5pl(ピコリットル)。印刷速度はA4用紙に最高でモノクロ時毎分11枚、カラー時毎分8.5枚となっている。用紙サイズは幅77~215mm、長さ127~355mmに対応しており、およそハガキからA4までの用紙に印刷できる。給紙トレーには普通紙で最大150枚収納可能。パソコンとのインターフェースはUSB(1.1)のみ。

スキャナー部分のふたを開けたところ
psc 750のスキャナー部分のふたを開けたところ

本体のサイズは幅452×奥行き358×高さ272mmで、重さは8.64kg。利用可能なOSはWindows 98/Me、Windows 2000、およびWindows XPとなっている。なお、Windows XPには、すでにpsc 750用のドライバーソフトが組み込まれているということだがこれは最低限の機能が利用できるもので、2002年春にフルバージョンのドライバーを提供予定としている。Macintoshへの対応についても2002年春を予定する。

スキャナー部分は、CCDイメージセンサーを使用し、光学読み取り解像度は600×1200dpi(補完解像度は75~9600dpi)で、RGB各色を12bitで読み取り、8bitで出力する。スキャン可能な領域は215.1×297mm。またプレビュースキャンは75dpiで行ない、A4サイズを約7秒で読み取れるとしている。ドライバーソフトとの連携により本体の“スキャン開始”ボタンを押すだけで、パソコンの“My Picture”フォルダーに日付別のフォルダーを自動的に作成し、そこにスキャンデータを保存する、といった動作が可能。

コピー機能は、スキャナーで読み取った画像をプリンター部で出力するものだが、パソコンを接続しなくても本体だけで利用できる。8MBのバッファーメモリーと画像圧縮技術によって、A4サイズの一般的な画像のカラーコピーであれば、1回のスキャンでバッファーに読み込みが可能で、複数枚のコピーでも、読み込みは1回ですむとしている。拡大縮小は25~400%の範囲で1%単位で設定可能。コピー1枚あたりのインクのランニングコストは、モノクロ時2.3円、カラー時10.2円としている。

psc 750の操作ボタン部分。
psc 750の操作ボタン部分。液晶表示は日本語(カタカナ)対応

コピーの画像品質については、ヒューレット・パッカードが持つ画像処理技術を注ぎ込み、他社にまねのできない高品質のものになったという。例えば、雑誌のページなどで、コピーしたいページの裏の画像や文字が裏うつりしていても、それを判断してきれいなコピーがとれるという。また、写真とテキスト部分がある原稿の場合、それを認識し、写真部分とテキスト部分それぞれに適した画像処理と印刷を行なうことで、オリジナル原稿に忠実なコピー印刷が可能としている。原稿内のテキスト部分の認識には、日本語も含めた多言語に対応した文字認識技術を利用しているという。

さらにpsc 750は、各機能は並行して動作できるよう設計されており、パソコンからプリントしながら、本体を使って画像をスキャンする、といった操作もできるとしている。

ヒューレット・パッカードは、インクジェットプリンターのエンジンを使った家庭用の複合機を7年前に『officejet 300』として世界で初めて発表して以来、改良を重ねたとしており、現在こうした家庭向けのインクジェット複合機における、全世界でのシェアはおよそ7割を占めているという。リリースによると、psc 750の発売後1年の目標販売台数は20万台で、複合機市場でのシェア20%を目指すという。日本でもインクジェット複合機の市場が広がりつつあるとし、米国で先行して発表し評価の高いpsc 750を投入することで、一気にシェアを取りたい考えだ。

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