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LinuxWorld Conference & EXPO San Franciscoレポート(2日目)

2001年08月31日 00時00分更新

文● 宮原徹

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さて、LinuxWorld/SFも2日目。今日はLinuxの開発者であるLinus Torvaldsも来場するということもあって、会期の3日間のうちもっとも人出があると思われる。それでは早速朝一番の基調講演からレポートしよう。

基調講演

今日の基調講演には、スタンフォード大学のロースクール(法律家を養成する学校)の教授であるLawrence Lessig教授が登壇した。これまでのLinuxWorldの中でもまったくの畑違いの人物が登壇するのは初めてのことである。

Lawrence Lessig教授

「Old vs. New: The New New Old War」と題し、インターネットにおけるオープンソースが果たす役割を、その「自由さ」にパワーがあることを特に重視して繰り返し語った。しかし一方で、オープンソースコミュニティが、コミュニティの外からの攻撃に対して、あまりにも無防備であることについて警鐘を鳴らした。同教授は法律家を養成する立場にあり、卒業生のほとんどは企業法律家として、さまざまな法律的な書面で利益を上げることを生業としている。そんな彼らから見れば、オープンソースコミュニティは一ひねりすることのできる脆弱な存在だと指摘した。自由を謳歌するのはよいが、それが分かる仲間うちで盛り上がっているだけではどうにもならない。これまでの「自由」というのは非常に「物理的なもの」に制約されてきたが、インターネットは、たとえば電話回線のような物理的なものに制約はされるものの、それまでの制約に比べればよっぽど緩やかな制約である。そのような環境で、ソフトウェアのコードは意見を表現する言葉であり、かつその環境そのものである。だからこそ、ソフトウェアは「自由」でなければならないだろうし、その「自由」を守るためにコミュニティは強くならなければならないと結論付けた。

「自由」という点に力点を置いた、非常に力強い話だったため、会場からの拍手が鳴り止まないほどであった。また、終了後同教授に質問をしたい聴衆が2重3重に取り囲んでいたのも印象的であった。

IDG/Linus Torvalds Community Award

基調講演終了後、毎回、功績のあったオープンソースコミュニティを表彰する「IDG/Linus Torvalds Community Award」の発表があった。今回はLinuxの標準化について活動を行なっている「Free Standard Group」が選ばれた。壇上にはFSGの代表であるScott McNeil氏のほか、Linuxの国際化について作業を行なっているLi18nuxの共同代表である樋浦氏も壇上に上った。

Linus Torvalds氏
Scott McNeil氏
左から2番目が樋浦氏

パネルディスカッション

午後には、ほぼ恒例になりつつあるオープンソース開発者によるパネルディスカッションが行なわれた。モデレータとして米VA Linux SystemsのCEOであるLarry Augustin氏、パネラーとしてLinuxのLinus Torvalds氏、ApacheのBrian Behlendorf氏、SambaのJeremy Allison氏、XFree86のDirk Hohndel氏が登壇した。

写真右より、Linus Torvalds氏、ApacheのBrian Behlendorf氏、Larry Augustin氏
写真右より。Larry Augustin氏、SambaのJeremy Allison氏、XFree86のDirk Hohndel氏

ディスカッションの論点は多岐に渡ったが、特に興味深かったのがGPLの是非についてである。実際、同じオープンソースといっても、パネラーの開発しているソフトウェアのうち、GPLを採用しているのはLinuxとSambaだけである。実際のディスカッションは、Brian、Jeremy、Dirk氏の3氏がてんでに意見を言い合うようになってしまったためにネイティブではない私には何がなんだか分からなくなってしまったのだが、ここまでオープンソースソフトウェアが広まりを見せ、企業システムにおいても利用されるようになると、前向きなGPLの是非に関する議論は必要なのかもしれないと感じた。

OSDL Enterprise Achievement Award

Linuxの企業システムにおける利用を促進するための研究開発を行なうNPOであるOpen Source Development Lab(OSDL)は、Linuxの機能促進を図っている開発者を表彰する「OSDL Enterprise Achievement Award」の1回目の受賞者として、カーネル2.4から搭載されたLinux Logical Volume Manager(LVM)の開発者であるHeinz Mauelshagen氏を表彰した。同氏は1997年から自分の時間を利用してLVMの開発を開始し、自身のデータセンターでの業務の経験を経て、現在ではSistina Software社でLVMの開発に専念しているという。OSDLではこのような企業でのLinuxシステム利用を促進する開発を行なっている開発者を今後も表彰していくということである。



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