先週の登場ラッシュから一段落、落ち着きを取り戻すかと思われたi845チップセット搭載マザーボードだが、今週になってさらにラインナップが拡充となった。販売が始まっているのはASUSTeKの「P4B-MX」とFIC「VC11」の2製品だ。
V○IOモデル? 意味深なライザコネクタを装備する「P4B-MX」
P4B-MXは、すでに流通しているASUSTeK製MicroATXフォームファクタ採用i845マザーボード「P4B-M」のマイナーチェンジ版にあたるもの。P4B-Mのサウンドチップとネットワークコントローラの構成が「CMI8738」/「RTL8100」だったのに対し、P4B-MXはAC'97コーデック/ICH2内蔵コントローラの構成になっている点が違いといったところで、仕様面での差はそれほどない。しかしその割には、レイアウトが大きく異なっているのが印象的だ。特に、マニュアルにいっさい記述がなく、また使用できないようになっているPCIライザカード用コネクタが目を引く。
FSBはディップスイッチから設定可能。おそらくメーカー製PCでは搭載されないだろう |
おそらくこれは、某大手メーカー製PC用のマザーボード(の一般販売分)だろう。このメーカーは従来よりASUSTeKのマザーボードを採用していることや、スリムタワーPC用と思われるライザ用コネクタ、そしてFSBがBIOSからは設定できなくなっていることを考えると、その可能性はかなり高い。メーカー製PCとして登場するときには、ビデオ編集やテレビ録画機能を売りとするメーカーだけに、PCIライザにIEEE1394コントローラやTVチューナ兼キャプチャカードなどを差してくるものと思われる。某メーカーが好きだけれども、PCを1台買うのはちょっと…という人は、マザーボードだけでも気分を味わってみてはいかが?
なお実売価格は2万1980円~2万3800円。詳細はi845/Socket478マザーボード実売価格調査を参照してほしい。
ATXで初のPCI×5がいかにもFIC?! な「VC11」
ATXフォームファクタを採用するi845マザーボードで、はじめてPCI×5という構成になっているのがVC11だ。PCIスロット1本分のスペースがぽっかりと空いていたり、FDDケーブルコネクタが1つだけぽつんと他とは離れたところにあったりといった、FICらしい独特のレイアウトは今回も健在。もちろん、今では珍しくなった巨大なレギュレータ用ヒートシンクも装備している。
FSBはボード上のディップスイッチから100/133/166/200MHzの4段階を設定可能。オンボードでAC'97コーデック、ならびにネットワークコントローラ「RTL8100L」を搭載している。簡易日本語マニュアルを同梱し、実売価格は1万8499円~1万8980円。こちらも詳細はi845/Socket478マザーボード実売価格調査を参照のこと。
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