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第10回“ロボットサロン”開催――ロボットは苦労して作るもの

2001年08月29日 04時03分更新

文● 編集部 中西祥智

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ロボットについて、さまざまな分野の人々が意見交換する第10回“ロボットサロン”が28日、東京・北の丸公園の科学技術館で開催された。

第10回“ロボットサロン”
第10回“ロボットサロン”

従来のロボットサロンは、会議室内でロボットについて議論するという形態だったが、今回は科学技術館で開催中の“未来のロボットアイデア展示発表会”を見学し、また大学でロボットを研究している学生の講義を聞くという、普段とは違う内容となった。

“未来のロボットアイデア展”を見てまわる参加者
“未来のロボットアイデア展”を見てまわる参加者

未来のロボットアイデア展示発表会は、インターネット上の博覧会“インパク”に神奈川県が出展しているパビリオン“インパクかながわ館”上で、未来の世界のロボットはこうなるというアイデアを募集し、その中から特に面白いものをパネルにして展示したもの。全部で52のアイデアを展示している。

鍋奉行ロボ
鍋奉行ロボ。人間の代わりに鍋を仕切る。まだ煮えていないものを取ろうとすると、殴りかかるという、ロボット3原則を超越したロボット

ロボットサロンの参加者は、まずそのアイデア展を見てまわり、その後、集まったアイデアについての感想を発表した。参加者からの意見は、「洗車ロボットはほしい」、「蚊撃退蚊型ロボットはナノテクノロジーを使えば……」、「殿様気分を味わえる子分ロボットは、どこかのメーカーの企画会議ならすぐにアウトだろうが、人々が本当に欲しているロボットはこのようなものなのかもしれない」など、概ね好評だった。その一方で「全体的にアイデアが画一的過ぎる」、「コスト面など、もう少し現実的な裏づけがほしい」などといった批判的な意見もあった。

続いて、東北大学中野研究室の勝俣嘉一氏および東京工業大学ロボット技術研究会の植村千尋氏による、アイデアを実際にロボットにするまでの過程についての講義が行なわれた。

東北大学中野研究室の勝俣嘉一氏による講義
東北大学中野研究室の勝俣嘉一氏による講義

両氏とも、最初にアイデアをスケッチとして紙に書く段階から最終的に組み立てる段階までを、順を追って説明した。植村氏は、「紙に書けないものは作れない」と、構想段階でアイデアのイメージをはっきりとさせることの重要性を説いた。また、植村氏は「ノコギリとドリルがあれば何でもできる」とし、最近では『AIBO』や『ASIMO』など、優秀な完成品のロボットが広く知られたせいか多くの人が知らないが、ロボットを苦労して作るという過程が重要だとした。

森政弘ロボフェスタ中央委員会会長森政弘ロボフェスタ中央委員会会長

最後に、ロボットサロンの顧問でもある森政弘ロボフェスタ中央委員会会長が、過去に購入した工作機器を今でも大切に使いつづけていることを挙げ、「ロボットは苦労して作るべき」という植村氏の意見に賛意を示して、会を締めくくった。

タカアシタロウ
植村氏のロボット『タカアシタロウ』
談笑する参加者
会の終了後、勝俣氏(左端)と談笑する参加者

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