プラスビジョン(株)は21日、ホームプロジェクター『PIANO(ピアノ) HE-3100』を6月下旬に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、推定小売価格は30万円弱。同社はこのPIANO発表により、ホームシアター市場へ本格参入する。
ホームプロジェクター『PIANO』。インダストリアルデザインは米Ignition社が担当している。写真はレッドモデル |
PIANOは、米テキサス・インスツルメンツ社のDLP方式を採用した家庭向けプロジェクターで、0.67型50万8800画素のDMDを搭載する。画面サイズは36型(投写距離1.2m)~200型(投写距離6.8m)。明るさは450ANSIルーメンで、コントラスト比は700:1。4倍速のRGBシーケンシャル照明(RGBの光を順次DMDに照射してカラー映像を生成する方式)を採用している。
また、プログレッシブスキャンコンバーターを搭載し、DVDの2-3プルダウン検出が可能。インターフェースは、デジタルRGB入力(DVI-D24ピン)、コンポーネント入力(RCA×3)、ビデオ入力(RCA、S映像端子)を装備する。本体サイズは幅235×奥行き198×高さ91mm、重量は2kg。本体カラーは、ホワイト、ブルー、シルバー、レッド、ブラックの5色が用意されている。
PIANOは、量販店などでの店頭販売は基本的に行なわず、インターネットを通じたオンライン販売、もしくは同社パートナーシップディーラーを通じて提供する。
こちらはシルバーモデルの背面。本体上部には操作ボタンが、背面には各種端子が装備されている |
また同社は、東京/新宿駅西口の新宿エルタワー2Fに、プロジェクター専用ショールーム『PLUS Playtheater Showroom』を本日開設した。広さは264m2(約80坪)。
100インチの画面を備え20人が鑑賞できる“イベントシアター”、ソファを据え付けリビングルームをイメージした“ファミリーシアター”、個室をイメージした“プライベートシアター”、映像を見ながらヘッドフォンで音を体感できる“ヘッドフォンコーナー”、インタラクティブホワイトボードを設置した“オフィスプレゼンテーションルーム”などが用意されている。
ショールームオープンのテープカット。右から2番目がプラス今泉社長、右から3番目がプラスビジョン新宅社長 |
イベントシアター |
ファミリーシアター |
ヘッドフォンコーナー。家庭用ゲーム機とPIANOを接続し、大画面とヘッドフォンで映像と音を体感できる |
ショールームの営業時間は10時30分~19時30分まで。非予約制で、誰でも利用可能となっている。入場は無料。定休日は毎週水曜日と年末年始。
プラスビジョンの親会社であるプラス(株)代表取締役社長の今泉嘉久氏は、「これまで事務用プロジェクターを手がけてきたが、PIANOでホームプロジェクター市場に参入する。ショールームは市場参入の意思表示の場所だ。日本ではホームシアター市場はまだ広がっておらず市場創造が必要。このようなショールームで消費者と対話しながら市場を作りたい。またショールームでプロジェクターのダイレクトセールスを行なう。このショールームの反応が良ければ、全国主要都市に同じような場所を作りたい」と語った。
またプラスビジョン代表取締役社長の新宅栄治氏は「DVDやデジタルBS、ブロードバンドなど、高画質画面の時代が到来すると、次は大画面の時代となる。この高画質大画面時代を予見してホームプロジェクター市場に挑戦する。クオリティーの高い映像がPIANOで実現できた」としている。