World Wide Web Consortium(W3C)は2日(現地時間)、XMLの語彙を定義するスキーマ言語“XML Schema”をW3C勧告として公開した。
XML Schemaは、XMLスキーマの定義において、XMLにデータ型を導入することで、XMLの名前空間での要素と属性の定義を容易にしたもの。XMLスキーマの構築方法を解説する“Part 0”、XML文書のスキーマ適合性を決定するルールなどを定義する“Part 1”、XMLの基本データ型セットを定義する“Part 2”の3つの仕様から構成される。XML Schemaは、XMLスキーマの定義で標準として用いられるDTDと比べ、DTDでは不可能な要素の値のチェックを行なえる。また、独自の文法を採用するDTDとは異なり、XMLの文法を採用するため、XMLスキーマの定義部分もXML文書と同様にXMLのオーサリングツールなどで処理できるとしている。さらに、XMLスキーマの作成者は、以前作成したスキーマを“継承”し、特殊な機能が必要な箇所を、別の定義で“上書き”可能。このため、まったく新しい語彙を一から構築することなく、XMLスキーマを作成できるとしている。そのほか、W3Cは、XML Schemaの検証ツール『XSV』を、エジンバラ大学と共同開発。テスト用のサンプルスキーマとともに提供している。