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日本IBM、環境保護でパソコン電源管理の共同研究プロジェクト

2001年03月22日 18時54分更新

文● 編集部 今井睦俊

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日本アイ・ビー・エム(株)は22日、都内で記者発表会を開催し、国内の電力使用の負荷を平準化(ピークシフト)するノートパソコンの電源管理技術に関して、電力会社/電池メーカーとの共同研究プロジェクトを開始したと発表した。同社のほかに、同プロジェクトに参加する企業は、関西電力(株)、東京電力(株)、三洋電機(株)、松下電池工業(株)の4社。10月までの製品化を目途に、さまざまな研究や実証実験を行なうという。

発表を行なう丸山専務取締役と堀田常務取締役
記者発表会に出席した同社の開発製造担当の丸山力専務取締役とパーソナル・システム事業部長の堀田一芙常務取締役

同プロジェクトは、同社の“環境への新たな取り組み”として、電力需要のピーク時間帯において、ノートパソコンの電力使用量を低減し、電力会社の発電施設を有効活用することで、地球温暖化を防止するというもの。非ピーク時間帯に比べ、ピーク時間帯の電力発電では、非クリーンエネルギーでの発電の割合が多く、ピーク時間帯の電力使用量を削減できれば、二酸化炭素などの排出を抑制できるとしている。また、夜間など、非ピーク時の電力を有効活用することで、ユーザーにとっても、電気料金を低減できるメリットがあるという。

電力需要のグラフとピークシフトを説明したスライド
真夏のピーク時(昼間)の電力需要を非ピーク時にシフトできれば、電力会社の発電設備を削減できるという

実際のピーク時の使用電力の低減は、“ピークシフト・コントロール・プログラム”と呼ばれるソフトにより、オフィスや家庭で使用するノートパソコンの使用電源を自動的に切り替えることで実施する。ピークシフト・コントロール・プログラムを搭載したノートパソコンは、電力需要のピーク時間帯に入ると、自動的にAC電源の使用を中止し、内蔵バッテリーに電源を切り替えて動作。内蔵バッテリーは、夜間などのピーク時を避けて電力を蓄積するため、ピーク時の使用電力を非ピーク時に移行(ピークシフト)できるという。ピークシフト・コントロール・プログラムの開発では、現状のノートパソコンでもBIOSなどの更新により搭載可能にするという。

制御プログラムの開発をスライドで説明
7~9月の13~16時の時間帯で、自動的に電源を切り替える制御プログラムを開発するという

まず当初は、同社の企業向けノートパソコン『ThinkPad Aシリーズ』の一部モデルに、ピークシフト・コントロール・プログラムを搭載し、ピークシフトの効果を実証するとしている。また、電池メーカー(三洋電機/松下電池工業)と共同で、ピークシフトの効果を高めるために、駆動時間が長く、頻繁に充放電を繰り返しても長期間に渡って性能を維持する充電池を開発/試作/評価する。さらに、電力会社(関西電力/東京電力)と共同で、業種や企業によって特性が異なる電力需要に対して、効率的に電力を供給できるように、ビジネス現場でのピークシフトの効果を測定/検討するという。そのほか、同社は、ノートパソコンの省電力技術を、デスクトップパソコンや各種情報機器にも応用し、同社が製造する情報機器の総使用電力量の抑制にも務めるとしている。

会場ではノートパソコンを利用してデモを行なった
同社のノートパソコン『ThinkPad』を用いたデモ。ユーザーに分からないように自動的に使用電源を切り替えるという。ノートパソコンの横にあるのは測定機器

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