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【2001年年頭挨拶ニュースリリース】東日本電信電話(株)代表取締役社長井上秀一氏

2001年01月04日 18時11分更新

文● 編集部

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2001年 年頭ご挨拶

 新年あけましておめでとうございます。
 21世紀の幕開けという記念すべき年を迎えるにあたり、本年の事業展開の考え方について申し上げます。

 情報通信市場は、インターネットや携帯電話の急速な普及などによって量的にも質的にも大きくかつ激しく変化し、情報通信関連の各種サービスの多様化・高度化など、その変化はさらに加速するものと見込まれています。
 また、NTT東日本の事業範囲である地域通信市場においては、大都市部を中心とした直収サービスやGC接続の拡大、地域系通信事業者の契約数拡大などの従来からの動きに加え、長距離系通信事業者による市内通信市場への参入表明、インターネットアクセス市場へのDSL・CATV事業者等の多様な事業者の参入など、競争が急速に進展しています。さらに、優先接続制度や番号ポータビリティの導入が予定されており、制度面からも競争が促進されるものと考えています。

 このように大きく変化する経営環境の中、NTT東日本は、地域の通信ネットワークを担う基幹的通信事業者として、新しい時代に向け、情報流通企業への構造的転換等の抜本的改革に取り組みつつ、我が国のIT革命の推進に積極的に貢献し、産業経済の発展や国民生活の利便性向上に寄与していきたいと考えています。その基本は、「安く」「使いやすく」「信頼のある」魅力的なサービスをタイムリーに開発、提供していくことと考えています。
 こうした基本的な考え方をもとに、次のような当面の課題に取り組んでいきます。
 第1は、新サービスの開発、提供です。
 まず、インターネットアクセスサービスについては、お客様のニーズに応じた低廉で多様なサービスをフルラインアップで提供していく考えです。例えば、昨年本格サービス化した完全定額制サービス「フレッツ・ISDN」や新たに提供開始した「フレッツ・ADSL」の提供エリアを拡大するとともに、さらに使いやすいものにしていきます。光サービスについては、昨年暮れに最大10Mbpsの「光・IP通信サービス(仮称)」を試験サービスとして提供開始しましたが、アクセスラインを100Mbpsにするなど、本格的なブロードバンド時代に対応した高速ネットワークについても検討していきます。
 また、インターネット関連サービスとして、多くのコンテンツ事業者の方々からのご要望やご家庭の主婦・高齢の方々からのご要望にお応えするため、ご家庭の電話機から簡単・便利・安価に情報の検索やメールの送受信ができる「Lモード」の提供開始に向け全力で取り組んでいくほか、企業向けにデータセンタサービス等のプラットフォームサービスを積極的に展開することで、社会・経済活動全般のIT促進に寄与していきます。
 一方、電話サービスについても、より使い易いサービスの開発、提供に取り組んでいきます。例えば、県内からの電話での注文受付などを安くて便利にご利用いただける「フリーアクセス」や「ナビアクセス」等、新たなネットワークサービスを開発、提供していきます。

 第2は、料金の低廉化です。
 昨年の県内市外通話料金の値下げに引き続き、国民生活の利便性向上と市内通信市場の本格的な競争に対応するため、今年の1月と5月に市内通話料金の値下げを実施します。今後も、IT革命の推進に向け、割引サービスの拡充も含め、料金の低廉化に引き続き努力していきます。

 第3は、経営基盤の確立です。
 「中期経営改善施策」等を早期に実行し、事業構造の転換を図っていきたいと考えています。営業・サービス拠点の統廃合や本社・間接部門のスリム化、グループ各社への出向・転籍等による大規模な人員再配置、2001年度および2002年度の新規採用抑制等の諸施策により経営効率化を実施し、財務基盤の確立を図るとともに、昨年に引き続き、希望退職を実施します。また、併せてIT時代に対応するための企業体質へ早急に転換していきます。

 新世紀幕開けの年、NTTグループの在り方などの議論もありますが、NTT東日本は、以上申し上げた当面する課題に取り組み、サービス事業会社として、これからも地域とお客様に密着した事業を展開し、お客様のご満足と信頼を得て弊社のサービスを末永くご愛顧いただけるよう務めます。「変革」、「スピード」、「信頼」をキーワードに社員一丸となって、IT革命推進の一翼を担う21世紀のリーディングカンパニーとなることを目指していきます。

 最後になりましたが、本年が皆さま方のさらなる飛躍の年となりますようお祈りしつつ、新年のご挨拶とさせていただきます。

(用字用語は原文のまま)

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