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A7V133

A7V133

2000年12月30日 22時57分更新

文● 長谷部優人

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RAID 0のみサポートのIDE RAID機能搭載
CPU倍率、FSB設定クロックはBIOS上で変更可能

 ASUSTeK「A7V133」は、CPU倍率変更機能をいちはやく盛り込んでベストセラーとなった「A7V」の後継となるAthlon/Duron用のSocketAマザーボード。チップセットにApollo KT133Aを搭載している以外にも多くの機能を備えており、一時秋葉原に登場したものの、すぐに完売してしまう人気ぶりを示している。

 ボードの外観はA7Vに酷似しており、チップセットの実装位置やCPUソケット左のVRM(Voltage Regulator Module)、電源コネクタやIDEコネクタの配置など、まったく同じレイアウトを採用している。もっとも、細かい部分ではいろいろと相違点があり、特にチップセットのNorth Bridgeに放熱用のヒートシンクファンが付けられているのが目立つ。しかもこれはチップセット用としてはかなり強力なもので、高速で回転しているのが肉眼でもわかる。試しにCPUファンのコネクタにチップセットファンのコネクタを差し込んでハードウェアモニタで確認してみたところ、7200rpm以上と表示された。他のKT133Aボードも一様にファンを搭載しており、やはりFSB266MHzに対応するKT133Aではファンは必須なのだろう。ちなみに、FSB266MHzに対応した他のチップセット(North Bridge)を搭載したマザーボードはというと、AMD761を搭載したGA-7DXCではヒートシンクファン、そしてALiMAGiK 1のKA266-Rはヒートシンクのみであった。



PromiseのIDEコントローラチップ「PDC20265」を実装。近くのジャンパピンでRAIDコントローラとして使うかUltraATA/100コントローラとして使うか選択できる。
 拡張スロットは、AGP Proスロット1本、PCIスロット1本、AMRスロット1本という構成でDIMMソケットは3本。これはA7Vと同じだ。オンボードデバイスとしては、VIAのオーディオコーデック「VIA6111A」を実装してAC'97オーディオ機能が利用できるようにしているほか、PromiseのIDEコントローラ「PDC20265」を実装している。同社のUltraATA/100カード「Ultra100」やIDE RAIDカード「FastTrak100」が実装する「PDC20267」のOEM版だが、機能的にはちょっと面白い。近くにあるジャンパピンでコントローラのBIOSを切り替えることができ、IDE RAIDコントローラとして使うか、単なるUltraATA/100コントローラとして使うか選択できるようになっている。これは、South BridgeがUltraATA/100に対応していないVT82C686AからVT82C686Bに変わったため、UltraATA/100以外の付加価値を、と判断した結果だろう。ただし、IDE RAIDの機能はRAID 0(ストライピング)のみに限られており、RAID 1(ミラーリング)や、RAID 0+1は利用できない。



RAID設定メニュー画面。RAIDアレイのカスタム設定がなく、「Auto Setup」の項でもストライピング(RAID 0)しか選べない。
 なお、このPDC20265の機能を完全に無効にすることはできないのだが、マザーボードのBIOS上で、起動時に時間がかかるコントローラBIOSをロードしないように設定することは可能になっている。その場合、コントローラに接続されたデバイスからOSを起動することはできなくなるが、Windows上では認識されるので、ドライバを手動でインストールしてやることでコントローラの機能自体は利用できる。中途半端な方法と言えば中途半端なのだが、このようなオンボードデバイスの機能を無効にできないボードも多い中でこのような手段を用意していることには好感が持てる。



FSB設定クロックはBIOS上で100から166MHzまで1MHz刻みで設定可能。
 さて、先代のA7Vはオーバークロック向けの機能に期待して購入する人が多かったが、このA7V133はそれをさらに進化させた、オーバークロッカーの期待を裏切らない仕様を持っている。注目のFSBは、BIOS上で設定クロックを100MHzから166MHzまで1MHz刻みに設定可能。ちなみに、SDRAMのクロックは、FSB設定クロック120MHzまでは、「FSB設定クロック:SDRAMクロック:PCIクロック」の比で「3:3:1」と「3:4:1」の2種類が選択できるが、121MHz以上は「4:4:1」のみに限られる。たとえば、FSB設定クロック133MHzの時にSDRAMクロックを100MHzにするといったことはできない。また、CPUの倍率もBIOS上で変更が可能で、5倍から12.5倍まで、0.5倍単位でCPU倍率の任意設定が可能だ。この機能は他の同機能を持つマザーボード同様、L1クローズのCPUに対してのみ有効である。

 CPUコア電圧も、BIOS上では1.1Vから1.85Vまで0.05V単位で、CPU I/O電圧も、DIMMソケット脇のジャンパピンにより、3.3V/3.45V/3.56Vの3通りに設定が可能だ。A7V同様にFSBクロック設定/CPU倍率設定用の5連/6連ディップスイッチも用意されており、BIOSでなく、これを使ってFSB設定クロックやCPU倍率を設定することもできる。

 オーバークロッカーの注目は、なんと言っても「既存のAthlonやDuronがFSB266MHzで動作するか?」といったことだろう。というのも、KT133ではいくらCPUの動作倍率を下げてCPUの動作クロックを下げても、FSB設定クロックを上げていくと120MHz手前あたりに限界があり、133MHzまで引き上げることはできなかったからだ。そのため「チップセットのKT133がFSB266MHz動作に耐えられないのではないか」と推測されていたのだが、チップセットがKT133Aに変わったこのA7V133では、(製品版でも)いとも簡単にFSB266MHz動作が可能だった。CPUの倍率変更に加えて、大幅なFSBのアップも期待できるということで、オーバークロッカーにとっては、オーバークロックのバリエーションとともに楽しみも倍増というところだろう。なお、より突っ込んだオーバークロック実験に関してはファーストインプレッションを担当したh.godai氏による詳細レポートを近日掲載予定だ。



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