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静音コンパクトマシン完全自作編 ~その3~

2000年12月29日 21時37分更新

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お約束のクロックアップテスト

 高負荷時の安定性を確認するためクロックアップをしてみる。CPUはPentium III-600MHzを使用。実はこの石、cB0ステッピングが欲しいと駄々をこねてデスクの私物を借り出したものなので、絶対に壊す訳にはいかないのだ(壊したらこのコラムの存続が危うい?)。電圧は定格で、FSB設定クロックを軽~くいじってみようと上げていくと、147MHzで正常動作してしまう。またまた本来の目的を逸脱してしまうので、オーバークロックネタは次回にすることにして、とりあえず定格動作であれば全く問題のないことが確認できた。

仕上げは電源の静穏化

7,680円もした新品の高級電源を惜しげもなく分解。高いだけあって中身も高級そうな作りです。でもこの電源メインスイッチがないのね。分解すると保証が効かないので、動作確認してから解体する

 本体の方はようやく目標の静音化が達成できたので、次は最後の騒音源の電源を改造する。今回は電源を単品で用意する必要があったので、奮発して高級品のデルタエレクトロニクス社製の電源を購入した。高級電源ならばおそらくは静かであるだろうし、設計上のマージンも大きいだろうというのが選択の根拠である。電源ファンがウルサイのは予想済みなので、ファンを交換するつもりで多少の温度上昇に耐える電源が欲しかったのだ。この電源、実際動かしてみると、そのままでも静かな部類に入るものとは思われるが、やはり相応の音が聞こえてくる。これで満足してはいけない。究極の静音化を目指しファンをケース用の8cm角の静かな物に交換する。さらに電源コードのピンを入れ替えて5V駆動に変更し低回転で使用する。定格12Vファンなので5V印荷だと起動電圧ギリギリで、なんとも頼りなげな回転だが、全くと言って良い程音が聞こえなくなった。
 仕上げにインスタントレタリングで本体にマーキングを入れて完成。英文字を並べるとぐっと雰囲気が変わる。見栄えは目標に今一つだが小型・静音に関しては満足のゆくマシンができあがった。



もともとついていた8cm角ファンを取り外し、静かでお気に入りだった手持ちのケースファンと交換
ケースファン用の電源変換コネクタのピンを入れ替えて12V用のピンに5Vが流れるように改造する。これでファンの回転が大幅に落ちる
改造した電源ユニット
ボールペンでこすると文字だけ転写できるシール式の簡単レタリング。文具屋さんで330円で購入

 今回はクロックアップに関しては欲求不満気味だが、実用上は必要にして十分過ぎる程の性能である。実のところ何故クロックアップを我慢するかというと……次回イヤというほどクロックアップができる予定だから……。そう、次回はカリカリの最速マシン製作です。最速で常用って言ったらやはりガス冷ですね。でも有名な市販ガス冷却システムのVapochillでも、クライオテックでもないのです。次回は無謀にも最強ガス冷マシン完全自作! 目標は-50℃で1.5GHz!! 爆発事故で入院しなければまた次回お会い致しましょう。

【筆者プロフィール】森本琢司氏。本来はペルチェなどを使ったオーバークロック系、冷却系に一番関心があるのだが、趣味でPC改造も数多く手がけている。ハンドニプラーやその他工具を使っての改造は得意中の得意

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