2000年、20世紀最後の年のコンピュータニュースは、すべてのカテゴリーで「次世代」が話題の中心だった。「ソフトウェアはサービスになる」とソフトウェアベンダーの社長は語り、次世代携帯電話やブロードバンドインターネットでは動画が主役になると語られた。
CPUは1GHzの壁を越え、ノートPCなど省電力が歓迎される市場では新興メーカーのCPU「Crusoe」(クルーソー)が登場した。エンターテインメント分野では、3月にDVDビデオも再生できるゲーム機「プレイステーション2」が登場した。10月には第2世代の「AIBO」、さらに11月にはAIBOの基盤を搭載した二足歩行ロボット「SDR-3X」がパラパラを踊り度肝を抜いた。
パラパラや体操をこなし、人間の命令に「わかりました~」と応える2足歩行エンターテインメントロボット試作機「SDR-3X」 |
B2B、ソフトのサービス化
ビジネス分野では、企業対顧客の「B2C」に代わり、企業間取引きを表わす「B2B」が主役となった。それにより、これまでのWebと基幹業務との統合から、企業と企業を統合するSCM(Supply Chain Management)が俄然注目を集めるようになった。
6月には米Microsoftが「ソフトウェアのサービス化」「インターネットのインフラ」としての「.NET構想」を打ち出し、インターネットを介してソフトウェアをサービスとして利用するようになるとし、「MS-DOSからWindowsへ移行したときのようなインパクトを与えるだろう」と語っている。この動きと歩調をあわせるかのように、各ソフトウェアベンダーは急速にソフトウェアのWebブラウザ対応、ASP対応を発表した。
21世紀はどうなるのか?
では次の21世紀はどうなるのか。今年1年間さまざまな講演者、企業が予測を発表した。その一方で「3年先のことなんてわからない。予測するのは無意味」と語る人もいる。それぐらい動きが速く、先を読むことが困難な時代になったといえよう。