サイバーリンクのソフトDVDプレーヤ「PowerDVD 2000」が、新たに「PowerDVD VR-X」へと進化した。前バージョンからの主な変更点は、(1)ビデオレコーディング規格への対応、(2)ドルビーヘッドフォンやドルビープロロジックへの対応、(3)バイリンガル・キャプションの採用などだ。
DVD-RAM/RWレコーダで録画したメディアの再生が可能に
ビデオレコーディング規格とは、DVD-RAMやDVD-RWレコーダで採用された映像・音声の記録フォーマットのこと。これらDVDメディアに動画を記録する場合の約束事を決めたものだ。DVD-RAMやDVD-RWが読めるドライブを使って再生した場合、市販のDVD-RAMレコーダやDVD-RWレコーダで記録されたDVDメディアの再生が可能になることを意味する(これまではこうしたメディアはそれぞれのレコーダでしか再生できなかった)。
現時点、パソコン用としてはDVD-RAMドライブだけが発売されているが、今後DVD-RWドライブも発売されることが決まっており、ビデオレコーディング規格も今後パソコン側に積極的に取り込まれる模様だ。PowerDVDはいちはやくそれに対応したかたちになる。
サウンド面での変更は2つ。ヘッドフォン向けに処理した2チャンネルのサラウンドサウンドを再生できる「ドルビーヘッドフォン」への対応と、これまで実績のあるサラウンドフォーマット「ドルビープロロジック」への対応だ。DVDというと5.1チャンネルのドルビーデジタルやdtsがポピュラーだが、これら2チャンネル、あるいは4/6チャンネルのドルビー規格にも対応したことで、幅広いタイトルを楽しむことができる。
バイリンガルキャプションは、同一画面に複数の字幕を出す機能だ。最近のDVDには特典として音声トラックに解説が入っていることが多いが、通常は1種類の字幕しか表示できないため、特典トラックの字幕を表示させるとセリフの字幕が見えなくなってしまった。
バイリンガルキャプション機能を使えば、両方の字幕を同時に見ることができる。これは非常に便利な機能だ。
![]() | 2つ目の字幕を選択できるバイリンガルキャプション機能。異なる音声トラックの訳語を同時に見ることができる。 |
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このほかデコードエンジンの改良によってビデオの画質が改善されたほか、画面の一部分をズーミングするデジタルズーム機能などが新たに搭載された。また、任意の2点を指定してその間をリピートする機能や、逆コマ送りなど再生機能も向上している。
価格は5800円。「PowerDVD 2000」(OEM版/バンドル版/無償アップグレード済みの各PowerDVD 2000を除く)からのアップグレードは無償。それ以前のバージョン、もしくは他社製DVDプレーヤからの乗り換えユーザーは、3500円でアップグレードが可能となっている。
また、映画「パーフェクトストーム特別版」(ワーナーホームビデオ/2500円)のDVDをバンドルしたパッケージ「PowerDVD VR-X with THE PERFECT STORM」が、限定3000本、6000円の特別価格で11月23日から発売される。
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デザインスキンはベーシックなもののほか、奇抜なものも用意されている。なお、PowerDVDのユーザーは専用のDVDポータルページ「iPower!」から、追加スキンをダウンロードできる。 |
