キヤノン(株)は、USB接続のフラットベッドスキャナー『CanoScan
FB320U/FB620U』とSCSI接続のフィルムスキャナー『CanoScan FS2710』を発表した。
薄型で縦置きもできる『FB320U/FB620U』
FB320U/FB620Uは、薄型フラットベッドスキャナー『FB320/FB620』シリーズのUSBインターフェース採用版。電源はACアダプターを使う。シリーズの特徴といえる独自の“LIDE(ライド、LED
InDirect Exposure:LED間接露光読み取り方式)”技術を採用している。LIDE技術は、感光部にミラー反射式の光学系ユニットを使わず、密着形のリニアセンサーで読み取ることで、本体を薄型化できるもの。同梱の縦置き用スキャナスタンドを使用することでA4までの定型原稿であれば立てたままのスキャニングも可能となり、デッドスペースを削減できる。
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写真はFB620U |
読取り解像度は、FB320Uが300dpi、FB620Uが600dpi。入力階調はRGB各12bitで、出力階調は24bit。最大原稿サイズは216×297mm、スキャンスピードはA4カラー原稿の場合、300dpiで約1分30秒、600dpiで約3分。最大原稿サイズは縦216×横297mm。本体サイズは幅256×奥行372.5×高さ63mm。USBを標準搭載したDOS/V機および日本電気(株)のPC98-NXシリーズに対応し、対応OSはWindows
98のみ。拡張USBポードには非対応。また、iMacでの利用も気になるところだが、現段階では対応ドライバーの開発などは考えていないという。
買ってすぐ利用できるように、画像処理ソフトがバンドルされている。同梱されるのは、レタッチやカード作成用ソフト『Photo
Express 2.0SE』、スキャナーをコピー機として利用する機能を含むユーティリティソフト『ScanGearToolbox
CS2.0』、OCRソフト『e.Typist バイリンガル 2』。
価格はFB320Uが2万4800円で、発売は4月中旬。FB620Uが3万9800円で、発売は3月中旬。同シリーズのパラレル接続モデルと同じ価格となっており、キヤノン販売から販売される。
読取り品質の向上を目指した『FS2710』
『CanoScan FS2710』は『同 2700F』の後継機種となる35mm/APS対応のフィルムスキャナー。後継機にあたるが、レンズをはじめ2700Fの光学処理部分を設計しなおしたことで、画質を向上したという。また、ゴミ対策としてフィルム挿入口にダストカバーを付けるなどの細かなデザインの変更もほどこされている。
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FS2710 |
解像度は2720dpi、自動露光設定だけでなく、スキャン速度の調節によりネガで5段階、ポジで3段階の露光調整も可能。12bitのA/D変換により、RGB各色12bit(4096階調)のデータ入出力をサポートする(現行機種では10bit)。カラーは36bitカラーに対応する。また、12bitデータの画像処理が行なえる『Adobe
Photoshop 4.0LE』がバンドルされる。このほかにも、アルバム管理ソフト『プレスト!
フォトアルバムLE』、画像管理ソフト『プレスト!
ミスターフォト』、チュートリアルソフト『スキャンしよう』などがバンドルされる。
対応フィルムは、35mmフィルム(スリーブ、スライド)とAPSフィルム(カートリッジ、スライド)。WindowsとMacintoshのハイブリッドモデル(価格は8万9800円)と、米アダプテック社のSCSI-2ボード『AVA-2904E』が付属するWindowsモデル(価格は9万5800円)がある。キヤノン販売(株)より3月初旬の販売開始を予定している。
