セイコーエプソン(株)は、A4フラットベッドスキャナーの新製品を8月26日に発売する。光学解像度1600dpiの『GT-8700』と1200dpiの『GT-7700U』、GT-8700に透過原稿ユニットを搭載した『GT-7700U』の2機種3モデル。いずれも、新開発のTWAINドライバーと、6月に発表された『GT-6700U』で搭載された『EPSON SMART PANEL for Scanner』を同梱する。同社はGT-8700をフィルムスキャンもこなせるコンシューマー向けモデルのフラッグシップ機、GT-7700を価格と性能のバランスの取れたミドルレンジモデルとして販売していく方針だ。
 |
|---|
| エプソンの発表した『GT-8700』 |
GT-8700は、光学解像度1600×3200dpi、RGB各色14bit入出力に対応したコンシューマースキャナーの最上位モデル。読み取りセンサーには従来機のGT-7600S/Uで採用されたHyperCCDを採用している。HyperCCDは2列のRGBフィルタを1/2画素ずつずらして配置(千鳥配列)するもので、画素の大きさを維持したまま高解像度化できるという特徴を持っている。GT-8700では、このHyperCCDの受光面に新たに反射防止フィルターを装備し、光がCCD面とシールガラスに反射して生じるゴーストを防止する仕組みを採用した。
また、光量を従来比で約1.5倍にし、ウォームアップ時間を従来の25秒から15秒にするといった光源の改良、固定パターンノイズ除去機能の搭載といったイメージプロセッサー自体の改良も行なわれている。
同梱するTWAINドライバーは新開発の『TWAIN 5』で、本体に搭載した取りこみボタン(スキャナビボタン)を押すだけでドライバーが原稿種を自動的に判断しスキャンを行なう“全自動モード”と、原稿種ごとに細かな画質補正や露出設定が可能な“マニュアルモード”を備える。TWAIN 5の全自動モードはGT-6700Uに搭載されている『TWAIN L』とほぼ同等で、複数の写真を一括して取りこめる“マルチ・フォト・スキャニング”や、原稿種に応じて最適な階調表現を選択する“自動露光オプション”、イラストなどを取りこむ際に使用頻度の高い30色に減色する“カラースムージング”といった機能を追加している。EPSON SMART PANELの機能に関してはGT-6700Uと同等。
 |
|---|
| GT-8700に透過原稿ユニットを搭載したGT-8700F |
それ以外の主なスペックは、読み取りサイズが216×298mm(A4、USレターサイズ)、1行当たりの読み取り速度がモノクロ時で3mS、フルカラー時で8.7mS、インターフェースがSCSI-2とUSBなど。サイズは幅289×奥行き442×高さ96mmで、重量は4.5kg。本体にはOCRソフトの『読んde!!ココ for EPSON』、フォトレタッチソフトの『Adobe Photo Deluxe for ファミリー』が付属。透過原稿ユニット(GT70FLU2)付属のGT-8700Fは、35mm/ブローニー/4×5フィルムに対応したフィルムホルダーを同梱する。対応OSはWindows 95/98/2000とMacOS。価格はGT-8700が3万9800円、GT-8700Fが4万9800円。
 |
|---|
| ミドルレンジ向けの1200dpiモデル『GT-7700U』 |
一方、GT-7700Uは光学解像度1200×3200dpiに対応したGT-7600S/Uの後継に当たる製品。TWAIN 5とEPSON SMART PANNELを同梱する点、読み取り階調が従来のRGB各色12bitから14bitに向上した点、本体デザインを一新して省スペース化を図った点、エントリー機のGT-6700U同様フロントパネルに3つの“Multi-Scanavi(マルチ・スキャナビ)”ボタンを装備して簡便な操作を可能にした点などが変更点。
読み取りセンサーには千鳥配列のHyperCCDを採用。読み取りサイズは最大216×297mm(A4、USレターサイズ)で、1行当たりの読み取り速度はモノクロ6.5mS、カラー7.0mS。インターフェースはUSBに対応する。本体サイズは幅269×奥行き435×高さ93mmで、重量は2.8kg。同梱ソフトは『読んde!!ココ for EPSON』と『Adobe Photo Deluxe for ファミリー』。対応OSはWindows 95/98/2000とMacOS。オプションの透過原稿ユニットは、GT-7600と同じもの(GT70FLU2、価格1万円)が使用できる。価格は2万6800円。
