パームコンピューティング(株)は24日、プレスやアナリスト向けの戦略説明会を都内で開いた。この中で同社は、通信機能を内蔵したPalm
OS搭載機『Palm VII』の後継機を2001年上半期に発売することを明らかにした。また米でスタートしているPalm用インターネット接続サービス“Palm.net”とウェブコンテンツ配信サービス『Web
Clipping』を、新製品発売と同時期に日本国内でも開始することも発表した。
都内のホテルで開かれた戦略説明会 |
同社が明らかにしたところによると、2001年上半期にワイヤレス通信機能を搭載した次世代携帯端末を、日本を含め世界で発売するという。新製品はPalm
VII(日本未発売)の後継機で、Palm VIIと比べ小型かつ軽量なものになるとしている。
次世代機発売と同時期に、同社は専用のインターネット接続サービスとコンテンツ配信サービスを開始することも明らかにした。Palm.netとWeb
Clippingは、検索サイトやオークションサイトなど人気サイトのウェブを、Palmの小型液晶ディスプレーで利用しやすいように加工して提供するもの。Palm
VIIが発売された昨年5月から米国でスタートしている。
説明会で行なわれたPalm.netのデモ |
日本では今年9月にコンテンツプロバイダー向けの開発者会議を開催し、コンテンツプロバイダーの参加を募る。利用料金は未定だが、「米国では現在の月額約45ドルを20ドル程度にまで引き下げる。日本では最初は高いかもしれないが、利用者が増えれば料金を引き下げる」(米パーム社CEOのヤンコフスキー氏)という。
同社は'99年にエヌ・ティ・ティ ドコモ(株)と通信機能内蔵端末の共同開発やドコモのネットワークを利用したコンテンツ配信で合意しており、今回の発表はこれをより具体的に明らかにしたもの。
米パーム社CEOのカール・ヤンコフスキー氏 |
説明会に出席した米パーム社CEOのカール・ヤンコフスキー(Carl
Yankowski)氏は「今後1年ですべてのPalmをワイヤレス通信に対応させる」とワイヤレス対応を最重点課題とする方針を述べた。従来機種を含めたすべての製品を、周辺機器の追加などでワイヤレス通信に対応させるという。
パームコンピューティング社長のクレイグ・ウィル氏 |
またパームコンピューティング社長のクレイグ・ウィル(Craig Will)氏が、4月に発売した『Palm
IIIc』と『Palm Vx』の販売が好調なことを報告。「日本のPDA市場も変化しつつある。Palmが提供する付加価値を求めるユーザーは多い」と今後の販売拡大に自信を見せた。