米WatchGuard Technologies社は4月4日、都内において、同社のファイヤーウォールやVPN(Virtual
Private Network)を実現するハードウェア製品『Firebox』シリーズを、日本市場において本格的に展開していくと発表した。
あわせて、ケイディディ(株)(KDD)と(株)ネットマークスの2社が、WatchGuardの管理セキュリティーサービス“WatchGuard
for MSS(Managed Security Service)”を採用したと発表した。WatchGuardのパートナー企業となった両社は今後、WatchGaurdの製品やサービスを顧客に対して提供していくという。
Fireboxシリーズ製品 |
専門家が直接サポートする“LiveSecurity”で差別化
『Firebox II』は、500人までの認証ユーザーが接続できるように設計されたファイヤーウォール、VPNを実現するハードウェア。中小規模の企業に向けた製品だという。本社と支社との間でVPNを実現する場合などに向くとしている。認証ユーザーの数を5000人とした『Firebox II Plus』、それに加えて暗号化アクセラレーターカードを内蔵した『Firebox II FastVPN』といった製品も用意されている。
50人程度の小規模オフィスに対しては『Firebox SOHO』(VPNはオプション)を、在宅で仕事をするホームワーカー用のユニットは『Firebox Telecommuter』を提供する。
これらの製品にはすべて、同社の専門家が直接サポートしてくれる“LiveSecurityサービス”を1年間受けられる。同サービスは、WatchGuard即応チームが新しい脅威を発見すると、重要なセキュリティーアップデートや情報の配信を行なってくれる。24時間、365日の体制で管理してくれるという。
セキュリティーサービスをアウトソーシングしたい企業はMSSを選択可能
Fireboxはオールインワンと言ってよい内容になっており、LiveSecurityサービスにより高度な知識を持つ専門家を必要としない。これにより、小規模な企業でも独自にセキュリティー管理ができるようになるとしている。さらに独自管理せずにアウトソーシングしたい企業には、MSSを採用したISP業者にアウトソーシングに出すことも可能だという。独自に管理したい企業はVAR業者からの購入でよい。
同社のアジア・太平洋地域マネージャーのジョン・カーチ(John Kirch)氏は、「2億6500万のウェブサイトの数に対して、2億6000万のサイトはファイヤーウォールを入れていない。これらの企業にファイヤーウォールを入れていこうというのが我々の仕事」と語った。
アジア・太平洋地域マネージャーのジョン・カーチ(John Kirch)氏 |
今回、日本市場への本格的な展開にあたって、日本語環境に対応、日本語のマニュアルを完備して、製品を出荷していくという。
価格は『Firebox II』が87万8000円、『同 Plus』が175万8000円、『同 FastVPN』が228万6000円。小規模企業向けの『Firebox
SOHO』が7万9000円、ホームワーカー向けの『Telecommuter』が11万4000円。Firebox
IIシリーズは既に出荷されており、SOHO、Telecommuterが4月末に発売の予定。