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【IDF Spring 2000レポートVol.4】ウェブ・アプライアンス端末のプロトタイプを公開

2000年02月18日 00時00分更新

文● TERO MODA

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2月16日(現地時間)、カルフォルニア州Palm Springsで開催された“Intel Developer Forums Spring 2000”において、米インテル社はコンシューマー向けのインターネット専用端末『Internet Web Appliance(ウェブ・アプライアンス)』のプロトタイプを報道関係者に公開した。インテルは、今年1月5日にこの製品の発表を行なっている。

報道関係者に『Internet Web Appliance(ウェブ・アプライアンス)』のプロトタイプを紹介したインテルのマータ・ハスラー(Marta Hasler)氏(Director, Strategic Marketing)
報道関係者に『Internet Web Appliance(ウェブ・アプライアンス)』のプロトタイプを紹介したインテルのマータ・ハスラー(Marta Hasler)氏(Director, Strategic Marketing)



ウェブ・アプライアンスは、ハードウェアである“ウェブ・アプライアンス端末”とインターネットを経由したサービスである“端末のリモート管理”、“付加サービスのパッケージ”の3つで構成される。エンドユーザーには、通信事業者やISP(インターネット・サービス・プロバイダー)を通して提供されることになる。この製品は、通信事業者や ISPにとっては、エンドユーザーにサービスを提供するための低価格なプラットフォームであり、エンドユーザーにとっては速く簡単に新しいインターネットサービスへアクセスするための手段となる。

最初の製品は、今年中頃の出荷が予定されている。世界規模での販売が計画され、日本ではNECの協力を得て開発を行なっている。

ウェブ・アプライアンス端末のハードウェアは、14インチディスプレー一体型の筐体を採用し、CPUには“Celeron”を採用している。OSはLinuxを使っており、これは1月に開催された“2000 International CES”のインテルブースで公開されたものと同じ。

ウェブ・アプライアンス端末のプロトタイプ。電話子機は、ディスプレーの上に置けるようになっている
ウェブ・アプライアンス端末のプロトタイプ。電話子機は、ディスプレーの上に置けるようになっている



ウェブ・アプライアンス端末のプロトタイプの背面。実際に出荷される製品では、通信事業者やISP要望などに応じて変更になる可能性がある
ウェブ・アプライアンス端末のプロトタイプの背面。実際に出荷される製品では、通信事業者やISP要望などに応じて変更になる可能性がある



コードレスの電話子機が付属し、この子機は、電話回線に接続したウェブ・アプライアンス端末を親機として使用する。HDDは、通信事業者や ISPの要求によって異なる容量のものを搭載するという。外部インターフェースは、“USB 1.1”と電話回線のコネクタが用意される。このほか、DVD-ROMドライブが搭載されている。

筐体下側に見える黒い丸のパーツは、コードレスマウスを使用するためのもの。ただし、今回使用されていたのはUSBマウスで、出荷時にコードレスマウスが採用されるかどうかは不明。また、最終的に採用されるディスプレーの解像度も明らかではなく、上記の仕様に関しても通信事業者や ISP要望などに応じて変更になる可能性があるといいう。

日常使用のアプリケーションをすべてカバーしたソフトウェア群

起動時に表示される画面は、3つのウィンドウに分割されている。スクリーン左のウィンドウには、現在の利用者とログインユーザーの選択メニューが表示され、電話機能と電子メールのナビゲーションメニューが置かれている。スクリーン下のウィンドウには、アプリケーションをアイコンで切り替えるナビゲーションバーがある。スクリーン左上から中央にかけてのウィンドウが、実際の作業領域となる。

ウェブ・アプライアンス起動時に表示される画面。ここに家族に宛てたメモを残すことができる
ウェブ・アプライアンス起動時に表示される画面。ここに家族に宛てたメモを残すことができる



ログイン後の画面。インターフェースはユーザーごとに変えることができる。
ログイン後の画面。インターフェースはユーザーごとに変えることができる。



電話機能と電子メールのナビゲーションメニューには、留守番電話の伝言件数と電子メールの未読数が表示される。また、電話の使用時には、相手の名前と電話番号、そして通話時間が表示される。

スクリーン下のナビゲーションバーからアイコンをクリックすると、アプリケーションを切り替えることができる。利用者は、このナビゲーションバーに自由にアイコンを追加できる。たとえば、自分専用のブックマークの表示、アルバムの作成や表示など、ひんぱんに開くファイルや、使用するアプリケーションなどを登録できる。

起動時の画面でログインすると、スクリーン左の画面にログインしたユーザーが利用できるアプリケーションや、行なえる操作がメニュー表示される。ウェブ・アプライアンスでは、単純なウェブサイトの表示やメールの送受信だけではなく、アルバム帳の作成、CD-ROMやDVD-ROMの再生、文書などの作成、スケジュール管理、ゲームなど、家庭のパソコンで日常使用する主要アプリケーションの機能を備えている。

【機能・その1】メールの送受信の画面
【機能・その1】メールの送受信の画面



【機能・その2】文書やリストの作成、家計簿など
【機能・その2】文書やリストの作成、家計簿など



これらのアプリケーションソフトウェアは、Linuxをプラットフォームとして稼働する。エンドユーザーがLinuxシステムについて知る必要はなく、メンテナンスはプロバイダがリモートで行なうことになる。

【機能・その3】カレンダーの表示
【機能・その3】カレンダーの表示



【機能・その4】スケジュール管理
【機能・その4】スケジュール管理



家庭内から接続するインターネットの新しい形

インテルによると、ウェブ・アプライアンスの将来の製品では、小売業者がコンシューマー向けの電子商取引サービスを行なえるようにする計画がある。エンドユーザーは家庭内から、より手軽で簡単にオンラインショッピングを楽しめるようになるという。

ウェブ・アプライアンスのような、いわゆるインターネット専用端末は、すでに日本でも日本電算機(株)の『iBOX』などいくつかの製品が発表されているが、インテルには世界規模で顧客サービスを提供できるというアドバンテージがある。また、インテルは、“通信事業者や ISPにとってエンドユーザーにサービスを提供するための低価格なプラットフォーム”というコンセプトを、素直な形でウェブ・アプライアンスという製品にまとめることに成功している。インテルのインターネット専用端末市場への参入により、今年、日本でこの種の製品がどのように受け止められ、広がりを見せるのかが楽しみとなった。

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