インテル(株)は9日、都内でMobile Pentium IIIプロセッサーに関する記者説明会を開催した。この説明会において、AC電源使用時とバッテリー使用時で、プロセッサーの駆動電圧と動作周波数を動的に変更できる“SpeedStep”機能を搭載したプロセッサーを、2000年第1四半期に投入することを明らかにした。
米インテル、インテル・アーキテクチャ・ビジネス事業本部副社長兼モバイル&ハンドヘルド製品事業部長のロバート・ジェックメン氏 |
説明を行なった、米インテル社のインテル・アーキテクチャ・ビジネス事業本部副社長兼モバイル&ハンドヘルド製品事業部長のロバート・ジェックメン(Robert
Jeckmen)氏によると、ノートパソコンなどのモバイルコンピューター市場において、「Mobile
Pentium IIIへの移行は、かつてないスピードで進行」していると述べた。「現在インテルが出荷するモバイルプロセッサーの25パーセントがMobile
Pentium IIIになっている。特に日本では30パーセントを超える割合になっており、世界をリードする形になっている」という。
この急速な需要の伸びに応えるため、現在4つの工場が0.18μmプロセスのプロセッサーの生産を行なっているものを、2000年1月には、新たに1工場を増やし、5つの工場での生産を行なうとしている。
また、まもなく(2000年第1四半期)登場する予定の新しいMobile Pentium
IIIプロセッサーに、“SpeedStep(スピードステップ)”と呼ぶ機能を組み込むことを明らかにした。このSpeedStepは、以前“Geyserville(ガイザービル)”というコードネームで呼ばれていたもので、現在のモバイルプロセッサーが1つの電圧、1つの周波数で動作しているものを、AC電源使用時には高い電圧/高い動作周波数で、バッテリー使用時には低い電圧/低い動作周波数で動作するという技術。
詳細については明らかにされなかったが、このSpeedStepによって、モバイル環境では長時間のバッテリー使用が可能で、AC電源が用意できるところではデスクトップに匹敵するパフォーマンスを持つという製品が可能になると述べた。
説明会で使用された、SpeedStepに関する説明図 |