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MetaCreations、3Dソフトの新製品『Carrara 1.0』を日本初公開--PoserおよびPainterの最新版も発表

1999年09月13日 00時00分更新

文● 編集部 寺林暖

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米MetaCreations社は10日、同社のペイントソフトの最新版である『Painter 6.0英語版』、同3D人体モデリングソフト『Poser 4.0日本語版』および、新製品の統合型3Dソフト『Carrara 1.0英語版』の発表会を開催した。

発表会の冒頭、同社のCEOであるGary Lauer(ゲイリー・ラウアー)氏が「当社のビジネスの中核は、ハイエンド向けグラフィックソフトとインターネット関連技術。インターネットでは、ウェブブラウザー上で3D画像の回転や拡大表示が可能な“MetaStreamingテクノロジー”の普及に努めている。同技術はすでにWindows 98の一部として組み込まれ、インテル社/コダック社/ミノルタ社のライセンスも受けている。“MetaStream”形式の画像を活用することで、パワフルかつ効率的な、E-コマースの展開が可能になる」と語った。

Meta Creations社のCEOであるGary Lauer氏
Meta Creations社のCEOであるGary Lauer氏



次に、同社のManager of Evangelistを務めるDavid Robert(ディビッド・ロバーツ)氏が『Poser 4.0日本語版』の説明を行なった。同氏によると、今回のバージョンアップは、ユーザーから多く寄せられていた“指先の動きを再現したい”“顔の表情をつけたい”などの要望を考慮したという。

同製品は、指および顔の表情の設定機能を追加。メニューバー上のスライダーを動かし、指の動く距離/角度の調節のほか、顔の輪郭/鼻/目の形や大きさを変更することが可能になった。また、“スケッチデザイナー機能”により、手書き風のブラシストロークでレンダリング画像を作成できる。また、MetaStream形式の書き出しをサポート。対応OSはMac OS 8.0以降およびWindows 95/98/NT 4.0。発売は10月7日を予定しており、価格は4万4800円。教育機関や学生向けにアカデミックプライス版も用意。1ユーザー用が3万円、5ユーザー版が10万9800円となっている。無償アップグレードサービスも行なわれ、“無償アップグレードシール”を添付した『Poser 3日本語版』のユーザーは『Poser 4.0日本語版』へ無償でアップグレード可能。

顔表情の設定画面
顔表情の設定画面



次に、同社のCheif Technical Officerであり、Painterの開発者でもあるMark Zimmer(マーク・ジマー)氏が、『Painter 6.0英語版』の新機能を紹介した。Zimmer氏は「Painter 6.0を開発するにあたり、登録ユーザーにPainterの“気に入った機能”“気に入らなかった機能”“将来的に搭載してほしい機能”という3項目のアンケートを実施した。今回追加された“ユーザーインターフェースの改善”、“Photoshop互換レイヤーのサポート”、“処理速度の向上”などの諸機能は、アンケート結果を反映したものだ」と語った。

また、同製品はブラシエンジンを改良。塗り重ねると描画面が盛り上がる“盛り上げ塗りブラシ”を追加したほか、“Brush loading”機能により、ブラシの各毛に異なる色を設定することが可能。パレットナイフは個別のブラシストロークおよび、ペンタブレット上のベアリング/筆圧/角度をサポートする。ほか、CMYK TIFF形式をサポート。英語版の対応OSはMacOS 8.0以降、Windows 95/98/NT 4.0となっている。英語版/日本語版とも価格は未定。日本語版は今年度冬の発売を予定しており、英語版は日本語版に先行して発売を開始するという。

説明を行なうMark Zimmer氏
説明を行なうMark Zimmer氏



“毛”単位で色を設定し、ブラシストロークを行なった状態
“毛”単位で色を設定し、ブラシストロークを行なった状態



最後に、David Robert氏が、米国で先月31日に発表されたばかりの『Carrara 1.0英語版』の紹介を行なった。Carraraは同社の3D画像作成ソフト『Ray Dream Studio』および『Infini-D』を統合、両製品の最新バージョンとして位置付けられている。レンダラーは、First Hit Acceleration(ファーストヒットアクセラレーション)/Selective Ray Tracing(より抜きのレイトレーシング)/Shaders(シェーダー)/Soft Shadows Down Sampling(ソフトな陰影作成サンプル)/High Quality Adaptive Antialiasing(高速最適化アンチエイリシング)/Symmetric Multiprocessing(対称的マルチプロセッシング)をサポートしている。



同製品は“SmartFlow”と呼ばれるワークフローを導入。“部屋”というコンセプトに基づいて、モデリング/テクスチャリング/レンダリング用の各インターフェースを用意している。また、Direct3DおよびOpen GLをサポート。ハードウェアアクセラレーションを利用し、複数のオブジェクトの操作/テクスチャーの適用/モデリングが可能となっている。また、Poser 4.0と同様、MetaStream形式をサポート。対応機種はPowerMacintosh G3-266MHz以降もしくはPentium II-300MHz以降のPC/AT互換機。対応OSはMac OS 8.1以降、Windows 95/98/2000/NT 4.0。英語版は今年の秋、日本語版は冬の発売を予定。英語版の価格は699ドル(約7万4000円)。日本語版は、英語版に近い価格を検討中だという。

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