米Sybaseは8月22日、Watcom C/C++およびWatcom Fortranコンパイラのソースコードをオープンソースでリリースすると発表した。ユーザーによるWatcomコンパイラの改良を可能にするのが狙いだ。
公式メンテナーとしてWatcomコンパイラのソースコードを管理するのは、Watcomコンパイラのヘビーユーザーという米SciTech Software。同社は「Open Watcom」としてソースコードを公開し、http://www.openwatcom.org/の管理を行なう。
ライセンスは、Open Source Initiativeが定めた「オープンソースの定義」(Open Source Definition)に適合するものになる予定。オープンソースの定義は、ただソースコードが入手できるだけではなく派生ソフトウェアの作成や再配布を認めることを要求しているため、ユーザーが自由に改良できるライセンスになるはずだ。しかしGPL互換でないライセンスであれば、GPLでライセンスされるGCCなどがWatcomコンパイラのソースコードを取り込むことは認められない。
今後のリリースの予定としては、まず現在の商用バージョン(11.0c)に対するバイナリパッチが、SciTechが選んだ外部開発者によって公開される。その後、ソースコードが公開されるとしている。