───ご自身が演じられたキャラクター以外にお気に入りのキャラクターや気になるキャラクターはいますか?
【水樹】 お気に入りはやっぱり由綺です。自分が理奈にすごく感情移入しているので、理奈にとって事務所の後輩であり、妹分である由綺は、すごく可愛い存在なので。そして、主人公の冬弥という男の子を一途に思い続けていて、何に対しても一生懸命なホントに純粋な彼女を見ていると、あ~、いい子だなぁ~、支えてあげたいな~って思ったりするので。
───お兄さんはどうですか?
【水樹】 英二は飄々としていて読めないキャラクターなんですよね。何を考えているのかわからないというか、常にマイペースで、ある意味、ゲーム感覚で生きているような人なので。理奈は外に出していないだけで、ものすごく感情豊かな子だから、それに対して英二はホントに読めないです。謎な部分が多くて(笑)。自分の思っていることはあんまり外に出さないし、すごくブラックな部分も持っている人だからだと思うのですけど。でも、物作りに対しては純粋で、だから由綺というダイヤモンドの原石を見つけて、すごい興奮したり……。
───理奈の場合も自分の妹をプロデュースしたのですよね?
【水樹】 そうなんです。でも、英二は理奈に飽きてしまったんですよね。何もかも完璧にこなすから、自分を見ているようだって言って。
───そこは兄妹なんですね。
【水樹】 そうそう(笑)! だからその完璧ではない、枠では捉えられない何かっていうのを由綺が持っていて、そのエネルギーを活かしたものを作りたいっていうか、自分が感じなかったものをいろいろ感じさせてくれる子だから面白いって、すごく興味を持っていて。
───由綺には未知数の魅力を感じているのですね。
【水樹】 そうですね。英二の興味は由綺にいっちゃっているところもあるから、理奈はたぶんこれから寂しくなっていって、冬弥に傾いたりするんじゃないのかな?と思っています。常にトップアイドルであることを意識している子だから、スキャンダルとかがあってはいけないと思っているんですよ。一度、スキャンダルで嵌められるんです。タバコを買いに行っている姿を撮られて、未成年が喫煙しているみたいな風にスクープされて。でも、それは誤報なんですよね。事務所の人が買いに行かせて、それを写真に撮らせた……売ったというシーンがあるのですけど、その経験を経て、トップアイドルが絶対に隙を見せちゃいけない!っていうので、恋愛はご法度だし。
───徹底的な? そこも完璧主義で(笑)?
【水樹】 そこも完璧に(笑)! だから、異性との接触ってお兄さんとしかないんですよ。
───どちらかというとブラコンな感じですか?
【水樹】 う~ん、そういうわけでもなく、だからこそ兄に管理されていないところに行きたいという気持ちもあって、由綺の彼・冬弥に出会って、最初は興味本位だったのが、お兄さんの興味が自分じゃなくて由綺にいってしまって複雑な気持ちになって、だんだん自分を支えて欲しい、誰かが欲しいという気持ちになって、冬弥の方にどんどんいってしまうのだろうなと思うんですけど。今後の展開は、まだまだ秘密なので、見ていただければと思います。
───芸能界を舞台に、いろんな感情の糸が複雑に絡み合っていくのですね。
【水樹】 そうなんです! 小さい頃に思い描いていた芸能界ってこんな感じっていう(笑)。ある意味新鮮な世界が広がっていますね。声優の世界は芸能界、TVに出たりするような世界とは全然違ったものですけど、彼女たちと似たようなレコーディングがあったり、ライブがあったりするので。そこで気持ちが重なるところもあるし、逆にこういうところはないないっていうこともあったりして(笑)。例えば、衣装をコーヒーで汚されるなんていうすごいいじめや、ライバルには火花バチバチだったり……一昔前の芸能界のそういう雰囲気は、今の私たちにはないことなので(笑)。だから本当に新鮮な気持ちで見られますよ。
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