全国の高校生が集まり、コンピュータの技術を競い合う秋の恒例イベント「パソコン甲子園2008」が9日と10日の2日間、福島県の会津大学で開催された。
「パソコン甲子園」は情報化社会の人材育成を目的に、2003年から開催されている。今年は、43都道府県から440チーム/1261名の応募があり、本選では予選を勝ち抜いた30チーム60名(プログラミング部門20組、デジタルコンテンツ部門10組)が、日本一を目指して熱い戦いを繰り広げた。福島県と中国湖北省との交流15周年を記念して、中国からの特別参加もあった。
静かで熱いプログラミング部門の戦い
初日は、まずプログラミング部門の競技が開催された。競技は、同じ学校の生徒2名1チームで1台のパソコンを使い、制限時間(4時間)内にさまざまな難易度の問題を解くというもの。作成されたプログラムは、審査側で用意されたテストデータによって実行され、出力結果により判定を受け、正解となったものから随時得点が加算されていく。使用できるプログラミング言語はC/C++とJavaで、得点の高いチームが優勝となる。
用意された12問は、易しい20点×4問、やや易しい30点×1問、普通40点×2問、やや難しい70点×2問、難しい90点×3問(600点満点)。観戦者側は、「がんばれ!」と歓声をあげるわけにもいかず静かに見守るしかないが、野球の甲子園のように得点が追加される様子は分かる。
得点が入ると白、緑、ピンク、黄色、赤の風船が、それぞれのチームの脇に追加されていく。また、会場スクリーンにはグラフでも表示されるため、参加者たちは、他チームの得点状況を気にしないわけにはいかない。競争相手が目の前にいることを意識しながらのプレッシャー下での戦いが、通常の試験などとは異なる本大会ならではの醍醐味だろう。
ちなみに本年度は画像のような問題が出題された(PDFファイルのダウンロード)。
では、プログラミング本選の様子を追ってみよう。