ハイアマチュア向け35mmフルサイズ機の先鞭を付けた「EOS 5D」。その発表から約3年の月日を経て、後継機種「EOS 5D Mark II」が登場した。
画素数アップやフルHD動画への対応など機能も充実
EOS 5D Mark IIは、35mmフルサイズ有効2110万画素のCMOSセンサーを搭載する。映像エンジンは最新のDIGIC 4。ISO感度は、常用で100~6400。減感によりISO 50、増感により最大ISO 25600に対応する。
一般的に高画素化すると、一画素あたりの面積が小さくなり、受光効率がダウンするが、それを回避するため、マイクロレンズ間のギャップを狭めている。開口率も上げて、集光率が向上した。
高感度対応に関しては、DIGIC 4の恩恵も大きい。ノイズリダクションの精度があがっている。素性のいいCMOSという面もあるだろうが、常用「ISO 6400までの高感度」の謳い文句にウソはない。
連写速度は最高約3.9コマ/秒で、従来機の3コマ/秒から若干向上している。若干とはいえ連写速度が上がるのはファインダーの消失時間が減るのでうれしい。連続撮影枚数もJPEGのラージ/ファイン時で約310枚。RAW時で約14枚。2110万画素と大容量のデータを扱う割にはストレスをそれほど感じない。
またフルHDでの動画撮影も可能。薄型テレビとの接続用に、HDMI出力も装備している。音声に関しては、外部音声入力にステレオマイクを接続して録音することもできる。解像度はフルHD(1920×1080ドット・毎秒30コマ)のほか、標準(SD)画質(640×480ドット・毎秒30コマ)も選べる。動画形式はMOVで、コーデックはH.264。フルHDで記録した場合、4GBのカードに約12分の記録が可能だ