最近よく目にする980円の携帯電話料金プラン。基本料金以上の無料通信分が含まれるものもあり、おトクに見える。だが本当に落とし穴はないのか? じっくりチェックしていこう。
今や3キャリアすべてが980円プランを提供
国内には現在、携帯電話とPHSを合わせ5キャリアがある。そのうち、月額基本使用料980円の料金プランを提供しているのはドコモ、au、ソフトバンク(ディズニー・モバイルを含む)の3社だ。すでに全キャリアの過半数が格安プランを提供していることになる。
なお「980円」を冠するサービスは他キャリアにもある。ただし、イー・モバイルの「定額パック24」とウィルコムの「話し放題(仮称)」は、いずれも通話料を割安にするためのオプションサービス(双方とも月額980円)なので今回は説明を割愛する。
固定費は横並び、誰とよく連絡するかが決め手
各社の980円プランの内容を簡単にまとめたので、まずはこちらの一覧表を見てほしい。
キャリア | ドコモ | au | ソフトバンク |
---|---|---|---|
料金プラン | タイプSSバリュー | シンプル980(プランSSシンプル) | ホワイトプラン |
契約期間(中途解約金) | 2年間(9975円) | 2年間(9975円) | なし |
月額基本使用料 | 980円 | ||
メール、ウェブ月額使用料 | 315円 | ||
通話料、通信料 | 通話21円/30秒、通信0.21円/パケット | ||
無料通信分 | 1050円 | 1050円 | - |
通話 加入者間 | 有料 | 有料 | 1~21時は無料 |
通話 家族間 | 24時間無料(要家族割引オプション) | ||
メール 加入者間 | 有料 | 有料 | MMS(文字数問わず)とSMS(70文字)が無料 |
メール 家族間 | iモードメール(5000文字まで)が無料(ファミリー割引) | Cメール(50文字)が無料(家族割) | |
端末購入方法と料金プランとの関連 | あり | あり | なし |
端末最低購入価格 | 3万2000円前後 | 2万5000円前後 | 3万円前後 ※新スーパーボーナスで実質負担0円の場合も |
まず目に付くのが契約期間の違いだ。料金プラン自体に契約期間の縛りがないソフトバンクのホワイトプランに対し、ドコモとauは2年間契約の割引オプション(「ひとりでも割50」や「誰でも割」など)を必須とすることで980円という月額基本使用料を実現している。ドコモとauの場合は、契約期間の途中で解約したり、必須割引オプションを外したりするとペナルティーとして1万円近い中途解約金が課せられるので気を付けよう。
月額基本使用料やメール、ウェブの月額使用料といった固定費と、通話料や通信料といった従量部分は各社横並びで、まったく差がない。例えば、他社のケータイや固定電話にかけた場合の通話料は一律21円/30秒で、どの料金プランでも同じだ。
そうなると通話料や通信料といった従量部分をいかに安くできるかがポイントとなる。もっと言えば、従量部分を無料にする方法はあるかということだ。