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エンジニアのための文章上達塾 第7回

第7回 実践編

ソフトウェア文章「ユースケース」を理解しよう

2008年05月13日 19時00分更新

文● 福田 修

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正しいユースケース図を書く

 それでは、さっそくユースケース図を書いてみましょう。例として次のような図書館システムを想定します。

「システムの利用者はユーザ登録を行なう必要がある。登録後は図書館の蔵書を検索することができる。読みたい本は貸出しを受けることができる」

ユースケース

ユースケース図(クリックして拡大)

 書き方を解説します。まず、中央の矩形(くけい:長方形のこと)はシステム境界を示しています。開発しようとしているシステムが提供するユースケースはこの矩形の中に書き、逆に開発しようとしているシステムが提供しないユースケースについては、矩形の外に書きます。

 ユースケースは楕円の図で書き、中の文章は「○○を△△する」とします。「ユーザを新規会員として登録する」といったように複雑な(詳細な)ことはここには書きません。次に、後にユースケースシナリオとの連携をとるために、各ユースケースに番号を振ります。

 枠の外に書いた人形の形をしたものはアクタと呼びます。開発しようとしているシステムに関係する人であったり、外部システムであったりします。いわゆる物語における登場人物みたいなものです。私の会社では、SE連中がアクタがもたらす日々の苦労に対する思いを込めて、これを「呪いの藁人形」と呼んでいます(笑)。

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