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著作権シンポジウムで議論

パロディー同人誌は、原作者への「愛」だ

2008年04月17日 12時00分更新

文● 斎藤温、広田稔/トレンド編集部

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Think C

著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラムは15日、「著作権には何が欠けているのか ─創造の円環(サイクル)を廻しつづけるために」という公開トークを開いた

 マンガやアニメ、ゲームを語る上で、外せないのが「パロディー」の文化だ。日本ではオリジナルの作品を元にした「二次創作」が主流で、例えば、コミックマーケットなどで売られている同人誌や、ニコニコ動画のMADムービーなどが分かりやすい例になる。

 そのパロディーが、著作権を論じる上でひとつのキーワードになるという。15日に開かれた公開シンポジウムでは、法律や社会におけるパロディーの扱いについて白熱した議論が交わされた。



怒られるのは「愛が伝わっていないから」


 文筆家で編集者の竹熊健太郎氏は、日本のパロディー文化をこうまとめる。

竹熊氏

竹熊健太郎氏

竹熊氏 パロディーはマンガの世界では昔からあったが、今は数が非常に多くなっている。プロの漫画家でも、商業誌に連載を持ちながら、パロディー同人誌を出しているケースもある。出版社も把握しているが、絶対数の多さと同人誌の多さが人気のバロメーターになっているため許容しているケースが多い。


 70年代までは日本の同人文化も批評精神があった。しかし、最近では「愛情の表明」が目的となっているものが主流だ。ポルノまがいの同人誌を描いている同人作家は「もし原作者が怒ったら謝る。それは私の愛が伝わっていないから」と語っていた。

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