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みくみくにしてあげる♪「着うた」配信でひと悶着、ドワンゴ子会社が謝罪

2007年12月20日 22時15分更新

文● 編集部

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 初音ミク楽曲の「着うた」配信をめぐり、ネットでちょっとした混乱が起きている。

 ドワンゴの子会社、(株)ドワンゴ・ミュージック・パブリッシングが、動画共有サイト「ニコニコ動画」で人気の動画「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」内の楽曲を、(社)日本音楽著作権境界(JASRAC)に信託した際に、作者とクリプトン・フューチャー・メディア(株)との間でいくつかの齟齬が生じたというものだ。

 問題になっているのは、

  1. クリプトンとの間でアーチスト表記を「作家名+featuring初音ミク」の表記で登録する依頼を受けていたにも関わらず、実演家名が「初音ミク」としてJASRACの検索サイト「J-WID」登録されてしまったこと
  2. さらにこの楽曲がJASRAC管理楽曲になったことで、この動画を素材とした二次的な創作(いわゆるMAD作品)、楽曲の演奏やBGMとしての利用に関しても、使用料が発生してしまう場合がある

──という2点。

 この点に関してドワンゴ・ミュージック・パブリッシングは、ブログ「ニコニコニュース」においてコメントを掲載。社内連絡の不徹底から誤った登録がなされてしまったことを、クリプトンおよび関係各位に謝罪している。

 加えて、ニコニコ動画上では「多数の隠れた才能が開花しており、これらの優れた作品が世に受け入れられ、支持を受けることは非常に喜ばしいこと」「これが一般ユーザ-の私的交流の範囲を超え何らかの形で商品化された場合に、作者にその対価が支払われることは当然のことである」という見解を示している。

 ただし、「現在の著作権管理団体の規約上は、私的交流における使用と商業目的による使用の定義・区別が明確では」ないことにも言及。「当該作品をリスペクトし、実質的にはユーザー間での交流目的での使用においても使用料が発生してしまう場合があることも、現実であると認識しております」と書いている。

 ネット時代の創作と著作権のあり方に、またひとつ問題が投げかけられた形だ。

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