強豪の高田高校をいかに倒すか
プログラミング部門では、実は前評判の高い強豪があった。昨年の優勝チームである、三重県にある高田高等学校の「貫綜縷練」(かんそうるれん)チームだ。
貫綜縷練のメンバーは、片岡俊基くん(3年)と古橋正樹くん(2年)の2人。昨年は「Integral」というチーム名で出場し、15問中14問を解いて450点を獲得。2位に160点の大差をつけて優勝していたのだ(関連記事)。
さらに今年の予選も、2位に24点差を付ける71点の得点を上げて、ぶっちぎりの1位で通過していた(関連リンク)。要するに、注目度ナンバーワンの優勝候補だったわけだ。
今年の本戦でも貫綜縷練の独走状態なのかと筆者も注目していたが、「抜きつ抜かれつ」の非常に面白い展開となった。その様子を、スクリーンに示された得点状況グラフで追ってみる。
ちなみにプログラミング部門では、問題を解くとそのチームの机の脇に得点に応じた色の風船が置かれ、会場正面のスクリーンに現在の合計点数が表示される。風船とスクリーンを見ていれば、水面下で繰り広げられるデッドヒートが分かるのだ。
結果は、前ページでもお伝えしたように、大阪府立工業高等専門学校「あたいったら最強ね」チームが15点差でグランプリを獲得した。チームのメンバーである浜田悠樹くん(3年)と岩見宏明くん(3年)に話を聞くと、「この本戦のために、2週間前からパソコン甲子園の過去問を解いて特訓してきた」とのこと。彼らは「貫綜縷練チームが1位だろうから、がんばって2位をとろうと考えていた」と謙遜していたが、結果的に激戦を制してチーム名通り最強となったわけだから「お見事!」と言えるだろう。
ちなみに次ページでは、難易度が最も高かった80点問題をオマケとして公開しているので、プログラマーの方はぜひチャレンジしてほしい
刺激的な作品が揃ったコンテンツ部門
一方のコンテンツ部門だが、発想をストレートに表現した、刺激的な作品が出揃ったと感じた。中でもグランプリと準グランプリの作品は、審査員を「おっ」と言わせるような作画が秀逸だった。
(次ページに続く)