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転職経験あり! 仕事人たちのストーリー 第26回

Windows Vista開発から、モバゲータウンへ。エンジニアとして本当に大切なスキルとは

2007年10月11日 11時15分更新

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後発という立場での視点が生きる

 松内さんが入社したとき、モバゲータウンはサービス開始から9カ月経過していたという。プロジェクトメンバーとしては、後発組である。そこで、松内さんは、途中で参加したからこそ見えてくるものもあり、それを最大限に活かす努力をしたそうだ。

プロフィール

モバゲータウンのプロフィール画面

「たとえば、モバゲータウンには携帯電話のメール機能のなかで使えない絵文字があったので、それを使えるようにシステムを修正しました。またSNSの書き込みのなかで、好ましくないと思われる言葉を検出する機能など、問題になっている部分を見つけて、改善するためのソフトウェアを提供できるように心がけています。後から入社した者だからこそ、組織全体を客観的に見て、足りなかった点を見つけられたのではないかと思います」

マイクロソフトからモバゲータウン開発への転職。違和感はなかったのか

 話題のモバゲータウンを運営するDeNAに入社し、順調に活躍する松内さんだが、それまでの経歴はというと、大学卒業後マイクロソフト日本法人に入社、その後米国シアトルのマイクロソフト本社でWindows VistaのWPF (Windows Presentation Foundation) プラットフォーム API 、つまりGUIプラットフォームAPI部分の開発に携わっていたという。多くの技術者が憧れるソフトウェア開発の最先端から、携帯電話サイトの開発への転職。この転職は、松内さんの強みであるWindowsの開発技術を十分に生かせないないように思われる。そこに迷いはなかったのか。

「国際的に通用するエンジニアになりたいという思いから渡米し、シアトルのマイクロソフトで働くことで、その思いはある程度実現できました。でも、技術が身についていくと同時に、アメリカで働くことに違和感を覚えたのです。確かに私はWindows開発を専門に行ない技術力を高めてきました。でも、Windows特有のスキルというのは、そのうちのごくわずかしかなく、身につけてきたシステム力やコミュニケーション能力の大部分は現職でも生かせると考えています。また、これまでに身につけてきた経験や技術にとらわれすぎず、時には捨てることも大切だと思うのです」

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