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国内のキーパーソン2名に聞く

否定論も飛び出す、セカンドライフだが……〈コメント〉

2007年08月27日 04時23分更新

文● 遠竹 智寿子

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 先日“バーチャル東京”のオープンの模様を紹介した(関連記事)が、そのプレスプレビューの直後に、国内における“Second Life”(セカンドライフ)のキーパーソン二人にお話をうかがう機会を得た。

リンデンのメダル
キーパーソンのひとり、リンデン日本担当の土居氏の首に光っていたのがこれ。リンデンラボ社員には、このロゴ入りのメダルが配られるのだという


取り組んだことに意味がある──デジハリ杉山校長


 まずはデジタルハリウッドの杉山学校長だ。

 デジハリといえば、国内でもっとも早く、セカンドライフの可能性を探るための研究室を同大学の大学院内に設立したことや、セカンドライフ・トレーニング講座を開講したことで知られる。また、電通とともに参入企業支援を視野にいれた“セカンドライフ研究会”を立ち上げ、仮想空間に関する情報交換や研究を行なっている。


── 電通の取り組みをどう評価しますか?

「ビジネスサイドとしては初めての“大掛かりで真剣なアプローチ”だが、(セカンドライフが)この先どうなるか分からないという意見も多い現状で電通が取り組んだことには意味があると思います」

── セカンドライフの現状に対する認識は?

「セカンドライフの広告効果を語るときに、“SIMの人数制限が50人程度”だとか、“実際のアクセスユーザがまだまだ少ない”といった否定されても仕方のない要素が現実としてあり、セカンドライフの抱える課題はまだまだ多いでしょう。最近では、マスコミからも否定論が出ていますが、そんな中で3Dインターネットの可能性と未来を見据えた取り組みを行なっている点には真剣さも感じています」


 実は、杉山学校長は、筆者の真後ろの席に座っていたが、セッションの間中、声をあげて笑っていた。


── ずいぶんと楽しそうでしたね。

「スキージャンプや砲丸投げなど、見ているだけでも楽しいし、セカンドライフの可能性を示すにもわかりやすい方法だと感じています」

── デジハリとして、バーチャル東京にどう協力しますか?

「SIM作りや制作面で協力しています。デジハリとしてはセカンドライフに興味を持ったクリエーターたちを支援していくことが第一の目的です。デジハリとして企業の取り組みに協力していくことは、腕のあるクリエーターたちの活動の場の広がりにも通じていくと思っています」



まずは楽しんでもらいたい──リンデン日本担当の土居氏


 リンデンラボ日本担当の土居純氏は、現在米国の本社と日本を往復し、多忙な毎日を送っている。プレスプレビューの間は、一番後ろの席に陣取り、じっとその内容に耳を傾けていた。


── 村井教授の話はどう感じられましたか。

「一言でいえば、面白かった。村井先生はインターネットをずっと“見てきた”──いや“研究してきた”立場で語られたが、未来のインターネットでは、コミュニティーとヒューマンインタラクションの中で“情報空間”と“現実空間”が融合していくと見られている点などは、興味深いものでした。そして、セカンドライフ対してもまさにそういったインタラクティブな可能性を感じとっていただいていて、嬉しかったです」

── 電通のような大手広告代理店の参入についてはどのようなお考えをお持ちですか? 囲い込みを懸念する声もあるようです。

「私自身は、今回のプロジェテクトが“囲い込み“につながるとは感じていません。ビジネスサイドでもユーザーサイドでも、もっともっとオープンなマインドで、セカンドライフというプラットフォームを活用していってほしいし、ひとつの限られた形ではなく、これまでの考え方を時には崩してもらって、どんどんクリエイティブになってもらいたい。ビジネスに関する部分ももちろんありでしょう。ただ、仮にそれが企業の仕掛けたもでも、そうでなくても、楽しければ、楽しむ。そんなマインドをみんなが持ちつつ、風通しよくつながっていってほしいと願っています」

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