最近ではMac対応のワンセグ視聴アイテムも数が揃ってきた。今回、紹介するサンワサプライ(株)の『VGA-TV1S2M』もそのひとつ。汎用性の高いUSBを採用する製品が多い中、ExpressCard型となっているのが特徴的だ。
現状、MacでExpressCardスロットを備えているのはMacBook Proのみなので、間口の狭さは否めない。しかしその反面、MacBook Proユーザーには訴えかけるものが大きい製品と言えよう。レビューをまとめると、以下の3点になる。
- 3種類のアンテナを用意。ワンセグ波の届かないところで、テレビ端子にケーブルをつないで見られる“F型アンテナ変換ケーブル”もある
- 試聴時/録画時ともにCPU使用率が低いため、“ながら見”も快適
- ソフトの機能やヘルプが不足しているため、録画予約や録った番組の再生があまり快適に行なえない
アンテナの使い分けがポイント
まずはハードウェアからチェックしていこう。パッケージ内容は、ExpressCard本体、ショートアンテナ、ロングアンテナ、F型アンテナ変換ケーブルだ。利用時は、本体にいずれかのアンテナを差して使うことになる。
3種類のアンテナのうち、モバイル環境ではショートアンテナが便利だ。アンテナの長さは最短時で5cm、のばすと12cmになる。アンテナがコンパクトなだけでなく、本製品もMacBook Proに差し込むと大半が隠れてしまうので、使用中も特に邪魔にならない。
この点、USB接続のワンセグチューナーと比べると圧倒的に見た目の収まりがいいが、本体がMacBook Proから少し飛び出るため、装着したままカバンなどに入れて持ち運ぶと破損の恐れがある。移動時は、必ず本体をExpressCardスロットから取り出しておこう。
ロングアンテナは単に長いだけでなく、ショートアンテナとは形状からして異なる。カード本体とは1.5mのケーブルを介した接続となり、アンテナはアンテナでテープルの上などに置くタイプだ。受信感度は増すだろうが、据え置き利用が主になるだろう。
F型アンテナ変換ケーブルは、アンテナでワンセグ波を受けられない状況において、家庭などにあるテレビ端子に接続して使う。実は筆者宅は中央線沿線であるにも関わらず、自宅だろうが駅前の公園だろうが、ショート/ロングアンテナでのワンセグ受信が不能だったため、このF型アンテナ変換ケーブルが最も活躍してくれた。
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