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開発拠点、大和研究所のプレスツアーの様子をお届けする

引き継がれる堅牢性、“ThinkPad”開発の舞台裏に迫る

2007年06月08日 09時43分更新

文● 小浜 雅胤

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“ThinkPad”シリーズいえば、特に堅牢性とキーボードの品質の高さで知られるノートパソコンブランドだ。決して派手さはないが、その質実剛健のつくりから、昔からの愛用者が多い。その品質を支えているのが、製造拠点である神奈川県の大和研究所だ。ThinkPadの品質はいかにして生み出されているのか? 6日にレノボ・ジャパン(株)が開催した、同研究所のプレスツアーの様子をお届けする。

大和事業所

大和事業所は神奈川県大和市にある

ThinkPadはもともとは米International Business Machines社(IBM)のパソコンブランドだったが、2004年にIBMがパソコン事業を売却したことにより、現在では中国の聯想集団有限公司(Lenovo(レノボ))がThinkPadを販売している。販売会社は代わったものの、開発自体は旧IBMのチームが引き続き行っている。今回の見学会では、IBM時代から続く、過酷な耐久試験(トーチャーテスト)の様子が公開された。



過酷な耐久試験を経て、ThinkPadの品質が生まれる

落下試験や加重試験、ディスプレーの開閉試験など、さまざまな試験をクリアすることで、ThinkPadブランドは生み出されている。

開閉試験

開閉試験。ロボットアームで天板部分をつかみ、一定の速度で開閉を繰り返す。ヒンジのトルクが弱まらないか、異音はしないか、配線が切れないか、などをテストする

加重試験

加重試験。 上下から連続的に圧力をかけ、筺体の耐圧能力を測る。圧力をかける位置や面積を変えながら、万遍なくチェックが行なわれる。具体的な数値は教えてもらえなかったが、ThinkPadの筺体は一般的な女性の重量が乗っかっても平気だという

環境試験

環境試験。巨大な冷蔵庫のような部屋の中で、さまざまな温度や湿度の環境下で、HDDやマザーボードなどの内部デバイスがきちんと動作するかチェックする。実際にどの程度の温度まで試験をするかは企業秘密だが、この実験室では-40~70℃までの環境作り出すことができるそうだ。実験室の入り口に脇に防寒着が置かれているのが印象的だった

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