『Mio DigiWalker C323』(以下、C323)は、高感度/高精度/高速測位で定評のあるGPSエンジン“SiRF Star III”とGPSアンテナを内蔵したWindows CEベースのポータブルカーナビだ。
『Mio DigiWalker C323』 |
大容量2GBのフラッシュメモリーに、“MapFan”と同等のインクリメントPのデジタル道路地図を収録。日本全国でクルマとバイクのナビが可能なほか、音楽再生や画像閲覧、単位換算やファイル操作といった便利な付加機能も備える。OSはマイクロソフト(株)のWindows CE 5.0だが、PDA機能は搭載しない。
本体サイズは従来とほぼ同じでありながら、車載型カーナビに迫る充実のナビ機能が最大の特徴。
本体正面。ディスプレーの左上にあるのが充電状態を示すインジケーター | 本体背面。上はオプションの外部アンテナを接続するための端子(上)とモノラルスピーカー |
右側面。最大2GBまでのメモリーカードに対応するSD/MMCカードスロット(上)とヘッドフォンコネクター。なお左側面には何もない |
本体上部。電源ボタンの短押しで、通常の電源オン/オフを実行する | 本体底部。充電とパソコン接続用のmini USBコネクター(左)。家庭用電源のほか、パソコンのUSBポートやクルマのシガーソケットでも充電できる |
ドライブ時にはカーナビとして活躍
まず、何と言っても目的地を検索しやすい。本体に収録されているデータは住所約1100万件、ハローページに掲載されている企業などの電話番号が約800万件、周辺施設が約36万件と、DVDカーナビ並みの豊富な情報量を誇る。住所や電話番号はもちろん、名称の一部や履歴からでも検索でき、正確な情報が分からなくても何とかなる。
ドライブ時にはカーナビとして活躍してくれる。ナビ走行中は方面看板や交差点名/レーン情報が地図上にポップアップ表示され、どの車線を走ればいいのかが一目瞭然だ。特に見やすいのが、4.3インチ大画面を左右に分割した表示方法で、左半分にナビ画面、右半分に案内看板などを表示してくれる。
例えば一般道を走行中は、主要交差点の300m手前から交差点が拡大して表示され、高速道路の場合は次の分岐点や料金所、サービスエリアなどの案内看板が最大3カ所先まで示されるといった具合で、目的地まで的確に誘導してくれるのだ。
C323のトップ画面。左上の“MioMap”を選択するとカーナビのメインメニューが表示される | カーナビのメインメニュー。7種類の検索方法が大きめのアイコンで表示される。最下段の小さなアイコンでは、今いる場所の地図や検索済みのルートを表示できる |
さらに操作性にも優れている。画面が大きく見やすいうえ、タッチ操作もしやすいのだ。
ズーム用アイコンが常に地図上に表示され、複雑なメニュー操作なしに直感的にズームができるので使っていてストレスがたまらない。ズームレベルは50mから100kmまで11段階もあり、縮尺の切り替えも滑らかで実にスピーディーだ。
目的地を検索したら、“決定”アイコンを押して、ポップアップメニューの中から何がしたいかを選択する | 上の画面で“ここへ行く”を選択するとルート確認画面が表示される。所要時間や有料道路の料金などを確認したら“誘導開始”でナビをスタート。“誘導設定”を押すと、有料道路を避けるか、距離を優先するかといった具合に別の検索条件を4種類から選択できる |
実際にナビを開始するには、まず目的地を検索し、地図上の“決定”アイコンを押す。するとポップアップメニューが出るので、その中から“ここへ行く”を選択すればいい。同様に、よく行く場所を登録する場合もポップアップメニューの中から選択するだけ。操作がシンプルだから手にした次の瞬間から誰でもスグ使いこなせる。
4万円台半ばでカーナビが手に入る!
不満点をひとつ挙げるとすれば、それは信号やコンビニなどの目印を表すアイコンが10種類も用意されているにもかかわらず、最大4種類までしか選択的に表示できない点。ただ、ナビ走行中は地図による案内だけでなく音声案内も行なわれるので、表示可能なアイコンが少ないからといって目印を見落とすようなことはない。神経質になる必要はないだろう。
日本独自の交通情報システムである“VICS”には未対応で、リアルタイムに渋滞を回避することはできない。だが、渋滞に巻き込まれそうになったらオートリルート機能を使うことで、完全に渋滞にハマるのは避けられる。
何より、これほどの高機能なカーナビが4万円台半ばの手頃な価格で手に入るのがイイ。車載型カーナビでは当たり前だった機能を満載し、進化したC323は、本格派カーナビを求める人に最適の製品だ。
提供:マイタックジャパン