ピクセル・テクノロジーズ(株)は25日、今月23日に(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモより発表された“FOMA 904i”シリーズの1モデル、『N904i』(日本電気(株)製)に搭載される同社の携帯電話機向けウェブブラウザー“ピクセル・ブラウザ”に関する説明会を開催した。
発表会には、スコットランドのピクセル・テクノロジーズ(Picsel Technologies)社からCEO兼共同創設者のイムラン・カーンド(Imran Khand)氏、同社 Chief Scientist兼共同創設者のマジッド・アンワー(Dr. Majid Anwar)博士、日本法人のピクセル・テクノロジーズ 代表取締役のアリ・アドナン(Ali Adnan)氏らが出席し、ピクセル・ブラウザの概要に関する説明や、今後のロードマップなどが紹介された。
カーンド氏は、N904iに搭載された今回の新しいウェブブラウザーについて、「NTTドコモの描く未来像とピクセル・テクノロジーズの描く未来が、コンビネーションを組んだことにより、新しいケータイブラウジングソリューションを提供できた」と述べた。
また、同社が求めるビジョンとして「人間は世界中どこにいてもコミュニケーションを必要としている」と述べ、「ティーンエイジャーは、どこからでもハリー・ポッターの新刊情報を確認したいと思っているし、ビジネスマンは移動中でもさまざまな情報を知りたいと思っている」と説明した。その上で同社のウェブブラウザーは「動画やFlash、HTMLなどのすべてを携帯電話機に包み込めるもの」だという。
次にアリ氏と、プロダクトマーケティング アンド プロモーション担当マネージャーの鈴木 優(すずき まさる)氏による製品説明が行なわれた。N904iに搭載されたピクセル・ブラウザの主な特徴は以下の3点となる。
- 超高速ズーム機能
- 従来の携帯電話機に搭載されたフルブラウザーでは、パソコン向けウェブサイトを表示させた場合、ページの一部を上下左右に動かして表示させていたが、ピクセル・ブラウザではページ全体を縮小表示して、見たい部分を高速に拡大表示することで目的の場所を手軽に閲覧可能
- ダイナミックUIの搭載
- 画面上で入力できる“バーチャルキーボード”を搭載し、方向キーと決定キーだけで文字入力が行なえる。また、“戻る”“進む”などの操作が行なえる“ダイナミックツールバー”を画面内に表示でき、ポインターによる選択が実行可能
- デュアルレイアウトモードの搭載
- 独自の表示エンジンによりパソコン向けウェブサイトを忠実に再現できる“オリジナルレイアウト”と、携帯電話機向けにレイアウトを再構築して表示する“携帯レイアウト”の2種類を選択可能
最後に、アンワー博士による今後のピクセル・ブラウザに搭載されるであろう新技術の一部についての紹介もされた。
Visual History(ビジュアルヒストリー)
ウェブサイトの閲覧履歴をビジュアル的に表示する機能。その例として挙げられた機能は以下の通り。
- Drama UI:閲覧履歴の訪問時間によって、背景がグラフィカルに変動する
- TimeMachine UI:履歴の時間軸によって、コンテンツが奥から湧き出てくるような表示を行なう
- Ball UI:過去に閲覧したコンテンツを画面内を飛び回るボールとして表示する。ボールの数は、閲覧したページの数に比例して増えるので、日にちによるページ閲覧数の違いが分かる
Carousel Video(カルーセルビデオ)
ビデオクリップの視聴機能。サムネイルが自動的に生成され、メリーゴーランド(Carousel)のようなイメージで表示できる。
Smart Zoom(スマートズーム)
ウェブページの拡大・縮小動作をリアルタイムで行なえる機能(現在の拡大・縮小動作は、正しいサイズで表示されるまでに若干のタイムラグがある)。また、拡大動作時に文字が画面からはみ出さないように、文字列に自動改行を行なう。
