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「“戦術”ではなく“戦略的”なメールセキュリティを」――英クリアスウィフト、アンディ・モリス氏

2006年12月04日 00時00分更新

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クリアスウィフトは、12月1日、メールセキュリティアプライアンスの新製品「MIMEsweeper Email Appliance」を発売した。また、11月28日にはNECとの協業を発表するなど、国内におけるアライアンス戦略も加速させている。来日した英クリアスウィフトのプロダクトマーケティングディレクタであるアンディ・モリス氏に同社の戦略と新製品の魅力について伺った。

システムとビジネス上の判断を分離することで経営管理部門/IT部門双方にメリット

英クリアスウィフトのプロダクトマーケティングディレクター アンディ・モリス氏
英クリアスウィフトのプロダクトマーケティングディレクター アンディ・モリス氏

「クリアスウィフトの最大の差別化要因は、スパム対策のような“戦術的”なものではなく、ポリシーに基づくデータの保護といった、より“戦略的”なセキュリティ対策に力点を置いていることです」英クリアスウィフトのアンディ・モリス氏は強調する。

 クリアスウィフトは、電子メールフィルタリングソフト「MIMEsweeper」で知られるコンテンツフィルタリングの大手ベンダー。日本には1999年に進出し、金融機関などの大企業を中心に多くの導入実績を持つ。また、昨年11月にアプライアンス製品「MIMEsweeper SMTP Appliance」を発売してからは、導入時の手軽さが中堅・中小企業にも受け、「顧客層の裾野が広がりつつある」(クリアスウィフトのマーケティングディレクター宮本哲也氏)という。

 メールフィルタリングというと真っ先に思い浮かぶのはスパム対策だが、冒頭、モリス氏が述べたように、同社の強みは、徹底したポリシーベースの情報漏えい対策や知的財産の保護にある。たとえば、従業員が送信するメールに個人情報や機密情報を含むファイルが添付されていないかチェックする――といった機能だ。チェックする内容や対象は、ポリシーとしてきめ細かく設定することができ、PowerPointやExcelファイルの中に埋め込まれたデータや圧縮ファイルも検出可能な高い精度を持つ。

 特徴は、「IT担当者ではなく、人事やコンプライアンス対応部門といった経営管理部門向けに開発されている」(モリス氏)というコンセプト。クリアスウィフトは、ポリシーやルール設定をするのはIT部門ではなく経営管理部門という前提に立ち、経営管理部門のニーズに合わせた管理ツールを提供している。「そもそも、“そのメールを送っていいかどうか”の判断は本来IT担当者の仕事ではない。システムとビジネス上の判断を職務範囲に応じて明確に分離することで、IT部門は仕事量を軽減できる。また、経営管理部門は、企業として定めたビジネスルールをそのままシステムに落とし込むことができる」(モリス氏)。

 加えて、IT担当者が閲覧できる設定やログの範囲を限定し、IT部門の不正を防ぐことも可能だという。セキュリティレベルの確保と業務効率向上の両面で、IT部門、経営管理部門双方にメリットがあるコンセプトだといえる。

“あっ、しまった!”の誤送信を防ぐメール保留機能を備えた「Email Appliacne」

MIMEsweeper Email Appliance
MIMEsweeper Email Appliance

 そうした同社の持つコンセプトをもとに開発されたのが、新製品「MIMEsweeper Email Appliance」である。MIMEsweeper SMTP Applianceの後継機にあたる同製品は、フィルタリング機能、スパム対策機能、アンチウイルス(カスペルスキーのエンジンを利用)、モニタリング機能などを備え、「30分で使える」(モリス氏)という手軽さが魅力のアプライアンス製品だ。今回、新たにメール送信元の信頼性を検証するレピュテーションサービス「TRUSTManager」を搭載し、Office 2007のDRMへの対応も果たした。

「中でも一番使って欲しいのが、メール保留機能。メールを送信する際にファイルの添付を忘れたり、送信ボタンを押した瞬間の“しまった!”を解決できる」(モリス氏)。

 モリス氏がこう説明するメール保留機能とは、添付ファイルの添付忘れや社外秘の情報を含むメールを社外のメールアドレスに送信する際など、あらかじめ設定した条件に合致した誤送信メールをいったんゲートウェイに溜めておくというもの。ユーザーには確認を促すメールが届き、本人が確認後に初めて本送信できる。これによって、ユーザーの“うっかりミス”による情報漏えいを少ない工数で防止できる。

 MIMEsweeper Email Appliacneの価格は、最大250ユーザーまでに対応する「CS250」モデルが150万円(税別)から。最大8台のアプライアンスを統合管理でき、小規模環境から大規模な環境までをカバーする。

WebコンテンツやIMのフィルタリング製品も

 今後の戦略としては、まず、同社のコンテンツフィルタリングの技術をベースにしたWebフィルタリング製品の日本語版を来春を目処に市場投入する予定だ。さらに、インスタントメッセンジャー(IM)向けのフィルタリング製品も今後、発売する計画があるという。

 また、国内外のセキュリティベンダーとのアライアンスも進める。日本においてはすでに、アルプス システム インテグレーション(ALSI)の「DocumentSecurity」や日立の「秘文」との連携を発表。11月28日には、NECと統合セキュリティソリューション「InfoCage」との連携についての協業が発表された。また、メールアーカイブについても、今後、協業を検討したいという。

 最後にモリス氏は、「あらゆる防衛の手段を使い、不正なデータ流出を防ぐことがクリアスウィフトのミッション。ただ、欧米的なテクノロジーを世界中に強制しようというのではなく、現地のニーズを汲みながら、近い考え方を持った企業との連携を進めていきたい。一方、日本からグローバル展開を考える企業に対しても支援できるように、グローバルでのパートナーシップも推進していく」と語り、日本市場における今後の取り組みに力を込めた。

■関連サイト
クリアスウィフト
http://www.clearswift.co.jp/

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