アマゾンが発売した15型液晶を搭載したスマートディスプレー「Echo Show 15」。15.6インチフルHDというシリーズ最大サイズ、最高解像度の液晶ディスプレーを搭載しつつ、さらにシリーズで初めて壁掛けに対応したのが最大の特徴である。
また、カメラによりユーザーを認識し、それぞれのユーザーに特化した情報を表示する「ビジュアルID」を搭載するなど、より「アンビエント(環境)コンピューティング」としての使い勝手を強化したデバイスとして仕上げられている。
今回はハードウェア的な特徴に加え、家庭での実際の使い勝手も踏まえてレビューしていこう。
Echo Showシリーズで最大 15.6インチ液晶ディスプレーを搭載
Echo Show 15はプロセッサーに「Amlogic PopcornA(Pop1)」(オクタコアSoC)、「Amazon AZ2ニューラル・エッジ・プロセッサ」を採用している。メモリー、ストレージなどの容量は非公開だ。
ディスプレーは15.6インチフルHD液晶(1920×1080ドット)を搭載。タッチ操作に対応しており、また、横、縦へと向きを変えると画面は自動的に回転する。このあたりはタブレット端末と同じ感覚だ。
スピーカーは1.6インチ(40mm)フルレンジドライバーを左右背面にそれぞれ1基ずつ内蔵。マイクの数は不明だが、マイク穴は上面、背面、左側面に2個ずつ開けられている。少なくとも複数のマイクで指向性を持たせ、ノイズ除去機能を実現するアレイマイクとして構成されているわけだ。
カメラは500万画素を前面に1基搭載。このカメラはビジュアルID機能に利用されるほか、ほかのEcho ShowデバイスやAlexaアプリをインストールしたスマートフォンから映像を見ることができる。なお、プライバシーを確保するために、カメラカバーが装着されており、物理的にカメラレンズを遮断可能だ。
ワイヤレス通信機能はWi-Fi 5(11ac)とBluetoothに対応。有線LANには非対応だ。本体背面には電源端子とmicroUSB端子が用意されているが、現時点でmicroUSB端子はユーザーには公開されていないようだ。
本体サイズは402×252×35mm、重量は2.2kg。バッテリーは内蔵しておらず、ACアダプターと接続して利用する。
上下のベゼルは実測28mm、左右のベゼルは実測29mmとかなり太め。絵画用の額縁と考えると違和感は少ないが、ディスプレーやタブレット端末のベゼルと考えるとちょっと野暮ったく感じるというのが正直なところだ。
壁面固定キットや手軽に設置できる専用スタンドも用意
Echo Show 15を設置するために、別途「Echo Show 15用スタンド」(3980円)、「石膏ボード用固定金具壁美人」(3480円)などが用意されている。今回はEcho Show 15用スタンドをセットで試用した。
このスタンドは上下角度調整、横回転機能を備えたEcho Show 15専用品。ディスプレー下部を手前に少し跳ね上げれば、そのまま横向きから縦向きに本体を回転できる。専用設計だけに比較的コンパクトで、組み立ても容易だ。
難点を上げるとすれば高さを調整できないことと、3980円と意外と高価なこと。そもそも壁賭けしないのであれば、Echo Show 15本体と同じ価格で「Echo Show 10」を購入できる。設置する際の選択肢としてスタンドが用意されている点はありがたいが、やはりEcho Show 15は壁掛けで利用するべきスマートディスプレーだ。
ビジュアルIDはとても便利
ビデオ鑑賞装置としては15型では足りない
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