AIアプリ/エージェントの信頼性欠如をインフラ層で解決する「Deep Trust AI Architecture」とは
“暴走するAI”をどう抑える? オラクルが提言するデータ基盤の新たな役割
2026年11月07日 12時30分更新
「AIは、“賢いけれど自信過剰なティーンエイジャー”のような問題をしばしば引き起こす。頼まれた内容を誤解し、答えをでっち上げ、プライベートなデータを漏洩させ、判断を誤り、悪意のある人間に騙される――。AIが(安全のために設けた)ガードレールを無視したりかいくぐったりするのも、ティーンエイジャーと同じだ」
オラクル(Oracle)が2026年10月、米国ラスベガスで開催した年次イベント「Oracle AI World(OAIW)2026」において「Deep Trust AI Architecture」を発表した。
これは「Oracle AI Database」を中心とする技術スタックに「信頼性(Trust)」を担保する仕組みを深く組み込むという、新たなアプローチだ。これにより“AIを悪用したサイバー攻撃”や“AIエージェントの暴走”“AI生成コードに潜在する脆弱性”など、AIがもたらす幅広いリスクを低減させる狙いがある。
OAIWのスポットライトセッションでは、同社 データベース技術担当幹部のホアン・ロアイザ氏が、Deep Trust AI Architectureとはどんなもので、なぜ必要なのかを詳しく解説した。
AI活用の促進を妨げる「信頼性の欠如」を、データインフラの側で解決する
ロアイザ氏は、今日の企業が直面する大きな課題は「AIの信頼性」だと指摘する。AIのビジネス活用が生産性向上やイノベーションにつながることは明らかだが、そもそもそのAIが信頼できるものでなければ、AI活用に伴ってリスクも高まり、メリットが享受できない。
ここでオラクルは、AIソリューションの基盤を構成する技術スタックを根本から見直し、再設計することを提唱する。AIモデルやAIアプリ、AIエージェントの側ではなく、そのインフラであるプラットフォーム側に信頼性を担保する仕組みを組み込むことで、AIリスクを最小化するという考えだ。これが、今回発表されたDeep Trust AI Architectureである。
具体的には、「ソフトウェアプラットフォーム」「データソース」「データアクセス管理」「アプリ開発」という4つのレイヤーそれぞれに、オラクル独自の信頼を組み込んでいるという。ロアイザ氏は「このアーキテクチャは、既存のAIアプリにも、新しいアプリにも適用できることが重要な点だ」と述べたうえで、4つのレイヤーを順に説明していった。
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