今度は14倍高速化 オープンウェイトの「FastH3」が登場
話はさらに進みます。H3登場後、品質を維持したまま高速化するさまざまな方法が試されてきていますが、27日にその有力な方法として「FastH3」という手法が登場し、オープンウェイトとして公開され、一般提供が開始されました。
米カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究室Hao AI Labを中心とした研究チーム「FastVideo Team」が開発し、Nuva LabやNVIDIAも協力しています。これまでも動画の高速化手法を研究していましたが、H3のリリース後、その高速化に取り組んだようです。
リリースによると、「NVIDIA Blackwell GPU上で14倍の高速化を実現する」というものです。データセンター向けの「NVIDIA B200 GPUを1基使った測定では、5秒が16.2秒、15秒が47.2秒とH3 Maxほどではないにせよ、かなりの高速化に成功しています。これは蒸留学習によって、4回の推論(4ステップ)で形にし、効率的な計算手法で必要な計算の90%を省略する仕組みです。
こちらはHugging Faceアカウントを持っていれば、デモページから無料で試すことができます。768pの生成にかかったのは約90秒で、そのうち37秒は日本語の情報をH3向けの的確なプロンプトに書き直す作業であったため、実質の生成はスペック通りの約50秒あまりで実現できていると考えられます。
サーバーマシン用なら、通常のコンシューマー向けPCでは動かないのだろうか、と考えていたところ、数々のモデルの圧縮に実績を持つことで知られるComfyUIのKijaiさんがオリジナルのBF16からINT8へ落としConvRotという回転処理で量子化誤差を抑えた圧縮バージョンを公開し、またComfyUIでも動作するようにしました。ファイルサイズは22.9GBとかなり大きいのですが、圧縮版のH3も21GBとほぼ同じサイズです。
これにより、筆者のRTX 4090搭載PCで動かすことができました。
筆者PC上での768pの5秒の生成時間は約49秒でした。標準の20ステップの方式では約446秒かかり、これは筆者が普段使っている高速化の仕組みを組み込み8ステップまで抑えた「H3 V4 EMA+Sage 8-step」が約202秒です。15秒の場合でも、約160秒で生成してきます。とにかく、劇的に速くなりました。
△FastH3を使った動画のリール
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