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鉄板&今が旬なパーツを性能検証!! 第64回

【鉄板&旬パーツ】インフレ時代のストレージ新常識!今こそ見直す大容量HDD活用術

2026年08月31日 10時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII

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「キャッシュ容量」も確認したい

 キャッシュ容量も大事な要素で、回転数と同じく、搭載容量が多いほうが、読み書き速度が伸びる傾向にある。同じメーカー、同じ用途向けのシリーズでも、異なることがあるので、ショップ価格表のスペック欄や型番でしっかりと確認しよう。

 ちなみに、前ページで速度を計測した「WD Red WD60EFRX」と「Exos 7E10 ST4000NM024B」のキャッシュ容量は、ともに256MBとなっている。

ショップHDD価格表のスペック欄を確認しよう

 最後はデータの記録方式で、従来型磁気記録の「CMR(Conventional Magnetic Recording)」と、瓦型磁気記録の「SMR(Shingled Magnetic Recording)」の2種類がある。すこし専門的な話になるが、HDD選び、運用に欠かせない、この記録方式について解説しよう。

 HDDは磁気ディスク(プラッター)にデータを記録する。このデータは、セクターと呼ばれる単位で同心円状に配置されたトラックという領域に保存されるのだが、CMRとSMRは、そのトラックへの記録方法の違いになる。

 SMRは磁気ディスク1枚あたりの記録密度を、コストを抑えて上げられる新技術で、2014年にSeagateが発売した「Archive HDD」で、はじめて市場に登場した。従来型と言われるCMRと違って、SMRはトラックの一部を屋根瓦のように重ねている。そして複数のトラックを1つのブロックとして、まとめて書き込む仕組みが採用されている。

2014年にSeagateが投入したSMR初採用HDDの「Archive HDD」。その名の通り、バックアップデータやアクセス頻度が非常に低いデータの保存先向けだった

SMRは、トラックを重ね、複数トラックをブロックとして書き込む。記録密度を上げられるので、安価にHDDの大容量化を実現(イラストはWestern Digitalのウェブサイトから抜粋)

CMRはトラック間に隙間があるが、SMRは屋根瓦のようにトラックが重なっている(画像はWestern Digitalのブログから抜粋)

 データが書き込まれたトラックが重なっているため、特定のデータのみを書き換える際に、隣接に書き込まれているデータも一緒に消してしまう。そのため、一時的にデータをブロック単位でキャッシュメモリーに移動、書き換えられる状態にデータを成形、データを改めて書き込むといった手間が必要となっている。その点、CMRは、技術的には古いが、複雑な過程は一切なく、安定した書き込みができる。

 初登場時から10年以上経ち、パフォーマンス面などが改善。現在ではコストを抑えた一部の通常シリーズはSMR、NASやサーバー向けといった頻繁に書き込みする用途向けにはCMRが採用されることが多い。

データの保管先として人気となっているSEAGATEの24TB HDD「ST24000DM001」。技術向上で、安心のCMRを採用する

 SSDとHDDのデュアルストレージ運用を目指して、RAWデータの保存先や、編集前の動画データの一時保管先、ゲームデータの保存先などといった比較的頻繁にアクセスする用途には安定書き込みのCMR採用のHDD。編集後の写真、動画や、テキストデータなど、頻繁に使わないデータの保存先なら、SMR採用HDDが狙い目だ。

容量と価格だけでなく、用途にあわせた記録方式、静音性や読み書き速度に影響する回転数、キャッシュ容量をチェックして、選んでいこう

HDDの保証期間は?

 パフォーマンスなどに影響するスペックではないが、覚えておきたいのが、HDDの保証面になる。基本、PCパーツショップの店頭に並んでいるHDDは、国内代理店扱いの製品が主流となっている。保証期間は通常やNAS向けといったHDDグレードで異なり、おおむね1年~5年間保証を受けられる。

 ほかのPCパーツと同じく、保証を受ける際はレシートや納品書などの購入証明、ならびに保証書が必要となるので、捨てずに保管しておきたい。

昔ながらの梱包材(プチプチ)に包まれた状態での販売もあるが、昨今はメーカー/国内代理店の箱に入れられて販売されていることが多い

ショップ価格表にも、保証期間が記載されている。念のため、購入時に確認しておくのが◎

 HDDの保証を受ける際は、基本、購入店経由となる。ただ、SeagateとWesternDigitalは、ユーザーが直接保証(RMA)を申請できる。実際、SeagateとWesternDigitalの両メーカーを扱っているCFD販売は、購入から1年間は購入店から、それ以降はユーザーが申請、発送を行なう仕組みだ。難しいと感じるかもだが、日本語ページからRMA申請を行なえるうえ、チャットサポートもあるので安心だ。

 一方東芝は、ユーザーからのRMA申請は受け付けていない。購入店、または国内代理店を経由する。

 WesternDigital、Seagateのサポートサイトからは、シリアルNoでいつまで保証を受けられるか(製品出荷時を起点とした保証期限)を確認できる。またサポートサイトで製品を登録、購入証明書を提出することで、購入時を起点とした保証期間となる。

WesternDigitalのウェブサイトにあるサポートページ

「保証範囲のステータスを確認する」で、購入国、シリアル番号を入力すると、保証期限を確認できる

Seagateのサポートページにある「保証と交換」も同様で、シリアル番号を入力すればいい

NAS向けに所有しているエンタープライズ向けの「Exos 7E10」は5年保証なので、出荷時起点の保証は2年強残っているのがわかる

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